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岩波新書
暮らしの中の太平洋戦争―欲シガリマセン勝ツマデハ

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004300786
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0221

出版社内容情報

ガソリンを使わない「木炭自動車」とは? 「衣料切符」の役割は? 「千人針」の一時停止命令の裏に,何があったのか? 珍しいビラや貴重な極秘文書をふんだんに紹介しながら,「昭和」の終焉とともに忘れられようとしている戦時下の庶民の生活を描き出す.――一枚のチラシが,忌まわしい日々の悲惨と滑稽を何と雄弁に語ることか.

内容説明

ガソリンを使わない「木炭自動車」とは?「衣料切符」の役割は?「千人針」の一時停止命令の裏に、何があったのか?珍らしいビラや貴重な極秘文書をふんだんに紹介しながら、「昭和」の終焉とともに忘れられようとしている戦争下の庶民の生活を描き出す。―1枚のチラシが、忌まわしい日々の悲惨と滑稽を何を雄弁に語ることか。

目次

第1章 ガソリンが無くても車は走る―『陸式薪瓦斯自動車に就て』
第2章 内務官僚は朝鮮人をどう見ていたか―『居るぞ!不逞鮮人』
第3章 「新体制」下の結婚式・抜露宴は―『鎌倉市民戦時生活体制実行方策』
第4章 千人針をスパイが狙う?―停止を命じる常会文書
第5章 ボロ切れに込められた思い―「衣料切符」は語る
第6章 勝ち抜くために、もっと貯蓄を?―大蔵省の2枚のビラ
第7章 東京初空襲―陸軍中佐の弁明―『4月18日/敵機空襲体験記録』
第8章 究極のダイエット・メニュー―『戦時食生活指針』
第9章 最後の邦楽舞踊発表会―プログラムを見る
第10章 ある8人家族の疎開―空襲の罹災証明書から
終章 戦時下の文書を求め続けて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅう

5
以前読んだ『戦下のレシピ』(斎藤美奈子著)に引用されていた本。戦時中に発行された様々な文書やチラシ、パンフレット、証書などから当時の暮らしを読み解く。軍部の出した文書に対しては読み解くというより激しくツッコミ(もとい痛烈な批判)を入れていくスタイルという感じだろうか。資金や物資が戦争にすべて注ぎ込まれ、一般市民は衣食住も制限されているなかで国のためだの戦意高揚だの煽られて、今考えると本当に馬鹿馬鹿しいなと思うと同時に、現代もそう変わらないんじゃないかとも思えて薄ら寒くなってくる。2023/02/09

Gen Kato

2
資料として。木炭自動車も、衣料切符も、食生活の管理も、「笑えぬ」喜劇。いちばんひどいのは国債のカラ手形ですね。『のらくろ』にも除隊した後、稼いだお金で国債を買う場面があったけれど…2015/09/18

カバラン

2
南京大虐殺の実態を考察するための補助資料として読了。4月13日の東京大空襲の際の撃墜機数を大本営発表では米軍発表の五倍、損傷機数を六割増しに水増ししたという。こんな過大発表も、逆の意味で南京事件に通じる。2014/05/30

ホンドテン

1
所有。KSNKSの観覧後に知識的補助として、親の書架より抜く。雑誌掲載文の書籍化で、章ごとの戦時下の生活トピックに著者がいちいちツッコミを入れていく構成なので手軽にスラスラ読める(た)。配給券だの、署内回覧限定極秘(扱い)パンフレットだの戦後40年とはいえ著者はよく発掘してきたものだと感心する。とくに空襲罹災証明書にある「罹災」という単語に戦時下と現在が陸続している事実を思い至らせられた。「岩波」新書というには逸話集的、井上(2013)とは違う、例の精動の口うるさい指導も登場し、ツッコミまれている。2017/01/14

0
Y-212000/07/21

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