出版社内容情報
科学のアプローチを許さないかに見える神秘的な動物の行動にも,神経行動学の最近の成果や実験を経て,いま,新たな光が当てられつつある.単純と思われがちな昆虫から身近なニワトリに至るまで,多様で複雑な動物たちの行動とその研究を具体的に紹介し,本能や学習とは何かを問いかけつつ,不思議な魅力あふれる世界へと誘う.
内容説明
科学のアプローチを許さないかに見える神秘的な動物の行動にも、神経行動学の最近の成果や実験を経て、いま、新たな光が当てられつつある。単純と思われがちな昆虫から身近なニワトリに至るまで、多様で複雑な動物たちの行動とその研究を具体的に紹介し、本能や学習とは何かを問いかけつつ、不思議な魅力あふれる世界へと誘う。
目次
序章 本能行動研究のあけぼの(クモの巣造り;ミツバチの情報交換;生れつきの知恵か学習か?)
第1章 本能行動のメカニズム(本能行動の単位;生れながらの名演技 ほか)
第2章 本能行動の自発性(中枢神経系内での衝動興奮の自発的発生;CEMの局在の電気生理学的証明 ほか)
第3章 本能行動の変容と学習効果(タキシスと本能行動;さまざまな本能行動の変容 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takahiroyama3
2
北大卒の著者が様々な研究の紹介を通じて「本能」に迫る一冊。紹介される生物種や実験はとても多様であり、それだけで、生物学の範疇をのぞき見する面白さがあります。例えば、「行動」を、ムードが緩やかに転換する舞台の上で演出されるものと説明し、また「学習」では「精神的障害による条件付け」は決して忘れないと述べます。これらは人とも共通するため、印象的でした。結びでは、動物の生まれながらの本能行動が「自然淘汰」により成立していると締めくくります。一つのキーワードを深めていく思考回路そのものにも、学びが多い一冊でした。2020/11/02
たかね@心理学
0
真空活動、昆虫の肢切断と歩行リズム切り替え、生得主義と行動主義、CEM地図作製方法が面白い。決着がついていないというから、生得主義の行動主義批判も見てみたいな。両種の条件づけの記述もある。2015/08/12
丰
0
Y-112000/02/26
ind
0
苦労して読みました。ちょっと専門的で、基礎知識のない私にとっては難しかった。本能と進化についての解説などがあります。2010/10/30