岩波新書
フルトヴェングラー

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  • サイズ 新書判/ページ数 210,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004202820
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0273

出版社内容情報

今世紀最大の指揮者フルトヴェングラーが没して三十年,その名声は現在も高まる一方である.彼の芸術と人間像をドイツ現代史のうちにとらえ,芸術論以外にも広く亡命・非亡命,ドイツ的精神,有機体と共同体といった諸問題について論じる.丸山真男氏との鼎談「フルトヴェングラーをめぐって――音楽・人間・精神の位相」を収録.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

345
とりわけ好きな指揮者は何人かいるが、ことベートーヴェンの交響曲に関しては、録音状態の悪いにも関わらずフルトヴェングラーが他を圧するだろう。偶数番号については留保するが、奇数番号の3番、5番、7番、9番はもろ手をあげてフルトヴェングラーを推したい。本書は、戦前、戦中、戦後の彼の軌跡を追うとともに、その芸術の奥義に迫るものである。彼は「絶えず生きた一回きりの体験である即興性を重んじ」、混沌から音楽を立ち上げる。それは「ディオニソス的な陶酔とアポロ的な形象化の無比の統合」を可能にしてみせることに他ならない。2022/12/14

スズツキ

4
丸山眞男を含めた座談会を収録していて、大変嬉しい誤算でした。2017/04/26

Tomy

1
芸術を通してドイツ民族に愛と希望を伝えていこうとした稀代の指揮者についての本。フルトヴェングラーが音楽を通して何と闘い何を達成しようとしたのか。フルトヴェングラー=ナチスに屈した芸術家という単純な思考を排している。彼のヴェートーベンが聞きたくなった。最後の章からは丸山真男のクラシック熱がじんじんと伝わってきて面白かった。2014/07/18

Takashi 

1
近代ドイツ史の奔流に飲み込まれる巨匠フルトヴェングラー。彼の生きた近代ドイツの歴史的背景が少しわかったような気がした。政治と芸術は、決して無関係では済まされないのだ。2013/07/17

0
Y-202005/03/25

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