岩波新書
生きる場の哲学 - 共感からの出発

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004201472
  • NDC分類 104
  • Cコード C0210

出版社内容情報

アジアの民衆と寝食を共にする旅のなかに,アイヌの語りのなかに,市民運動のなかに,著者は,ことばを越えた共感がつくり出すきずなの確かさを感じとる.自らの体験と実感に重ね合わせて,さまざまな分野で試みられている同時代人の思想的格闘を読みとりながら,現代に人と人とのつながりを回復する新しい知のあり方を探る.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

24
共感とは何か。著者は「やさしさ」と「共鳴」のなかに共感と通じるものをみています。そこは「なるほど」と思いつつ読みました。ただ、「恨」などの人間にとって否定的な感情を突き詰めていくことと共感とを結びつけているような論には僕はあまり共感できませんでした。共感とは「あいてをわかりたい」「共に生きたい」というところから出発するものだと思うからです。著者の全共闘などの受け入れ方と僕の思いとは違いがあり、それがそのように思わせたのかもしれません。全体的に難しい本でした。2016/08/30

amanon

6
本書が出て早40年近く…ここで幾度となく終末観が語られているのは、一笑にふすべきか、それとも現代への警鐘と捉えるべきか?ついそんなことを考えてしまう。市民運動が下火になり、その行動して否と応えることが常識とさえなりつつある昨今において、声にならない声を聞き取ろうとすることの意味を本書は現代に生きる我々に問いかけているのではないか?マルクス主義者でありながら、宗教への共感も隠さない著者のスタンスは、非常に微妙ではあるが、示唆に富むものである。あえて論文の体裁を取らないのが、著者なりの哲学的表明なのかも?2018/12/17

えむ

1
日本における数少ない(哲学研究者ではなく)正真正銘の「哲学者」による思考の軌跡。哲学するとはどういうことか、実践と哲学の関係性とは、など多くのことを考えさせてくれる1冊。2018/08/13

tu-ta

1
花崎皋平が語る花崎皋平という連続講座のために再読。この本をテーマにした講座が終わって5日後に読み終えた。2014/11/20

tu-ta

0
とても恥ずかしい卒論、この本の読書感想文なのだった

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