岩波新書<br> イギリスと日本 - その教育と経済

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岩波新書
イギリスと日本 - その教育と経済

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  • サイズ 新書判/ページ数 200p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004200291
  • NDC分類 302.33
  • Cコード C0200

出版社内容情報

日本は高度成長を遂げて経済大国になったが,一方,英国はかつての大英帝国から小さな福祉国家へと変貌した.長年,ロンドン大学で理論経済学を講じている著者は,英国の中等・高等教育の実際の姿と,日本の画一的な教育の現状とを対比しながら,教育の社会における在り方を論じ,これからの日本の教育と経済の方途を示す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

82
ロンドン大学教授が、イギリスと日本を対比しながら、英国病、イギリスの中等教育・大学、新日本列島改造について語る。経済企画庁、日本経済研究センター、関西経済連合会での講演を基に。著者の経験に基づいた感想。理論書ではない。2009/10/13

masawo

7
「その教育と経済」という副題だがメインは教育で経済はオマケ程度。英国の教育制度をつぶさに解説、日本と比較した上で結果的にどのような国民性になるのかを論じている。英国の早期専門教育による個別主義は画一的すぎる日本にとって見習うべき点は多いと思う。2022/07/16

Ryoichi Ito

6
文化勲章を受章した英国在住の経済学者森嶋通夫(1923 - 2004)の英国病と日本の進路に関する講演など。1970年代,英国とは反対に当時の日本はエコノミックアニマルと揶揄されるほど製造業が強く欧米に大きな貿易赤字を生じさせ貿易戦争と呼ばれる状態だった。これは日本の画一的な教育が大量生産に適した多くの人材を輩出したからで,これを是正するには英国のように個性を重んじた教育を行い,「不生産部門」を振興すべきだという。いま森嶋が日本の現状を見たらどう言うだろうか。 2021/12/09

punto

6
ケンブリッジに滞在中に、知り合いの方にお借りして読了。約40年前に書かれたイギリスの教育の話。私も大学教員なので興味深く読んだ。全てが現在も同じであるとは思わないが、今にも通じるところがある。特に日本は全員にできるだけ画一化した教育を施そうと今でもしている。私が教えている工学部では化学や電磁気学を全員に課す。多分、そういう教育はかなりの頭脳を持った人々にこそ向いている。例えば東大、東工大の工学部は高度な数学をひたすら学生に教えて大学院から専門に別れる。しかし万人が東大生ではないのは忘れてはならない。2018/12/16

スズツキ

6
全く知らなかったが、黄版を代表するほどの作品ということで着手。これがまた面白い。日本とイギリスの教育制度の違いから見る国民性の的確な解析論。その軽妙な洒落と共にさらっと読めるのも魅力。知的に高等遊民化すると国家は没落するというのは面白い指摘。「勉学に苦しむ学生はさっさと実学を覚えさせ、社会に送り込むべし」という意見には納得はできないけども、全体的に良い本でした。2016/03/09

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