岩波新書
ウズベック・クロアチア・ケララ紀行 - 社会主義の三つの顔

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004150695
  • NDC分類 292.964
  • Cコード C0226

出版社内容情報

社会主義による工業化をおし進めたソ連邦のウズベック共和国.非中央集権的な社会主義への道を歩んだユーゴスラビヤのクロアチア.議会主義によって平和革命をなしとげたインドの共産州ケララ.それぞれ独自な型の社会主義を建設したこれら三つの地域を,実際に踏査し,鋭い文明批評を加えたユニークで示唆に富む旅行記.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲をみるひと

9
50年代後半の社会主義社会の辺境地帯、具体的にはウズベク、クロアチア、ケララへの紀行という触れ込みだが、実際にはソ連、ユーゴ、インドを題材にした社会主義論と言った内容の本。もっとも日本人の海外旅行のハードルが高かったことを考えると旅行記部分として内容が薄いのは仕方ないところか。書かれた時期がまだ社会主義システムがあまり綻びを見せていなかったからか、作者が総じて社会主義に好意的な点は興味深い。2019/04/02

sabosashi

8
半世紀以上もまえの著作。  社会主義は、マルクスらの語っていることとは異なり、高度資本主義社会からではなく、周辺諸国から生まれているのはなぜだろうか、という目的意識から発した旅と思索から成り立っている作品。  いうまでもなく現在では、社会主義の有効性に疑問を抱いているひとが多くなっているが、じつはそれだけでは済ませられない問題もあり。  2017/03/20

relaxopenenjoy

5
読みたい登録消化。1958年9月-59年1月の旅での社会主義国3カ所についての考察。個人の海外自由旅行などはできない時代、もちろん当時のソ連もユーゴスラヴィアもいまや崩壊しており、半世紀以上前の文章という時代は感じることは否めない。6割程のページをウズベックで占め、残り1割5分ずつをクロアチアとケララの話となっている。現地の様々な人々(主に知識人や富裕層)、時に外国人訪問者との会話なども随所にさし挟まれている。教養のある人だなぁ。なかなか勉強できていなくて、私には所々難しかった。2020/08/13

sukham

2
①著者40歳頃の紀行 最早青二才でもなく又油が乗り切った齢でもない。ある意味で熱・興奮・未来への展望(確たる根拠なき)ヲバ読む者に感じさせる。②1991年に、ウズベツクもクロアチアもソ連解体により独立。この前後で両国がどれだけ如何に変わったのか、著者ならずとも無関心ではいられない。#確実なデータ→現在でも両国の文盲率は極めて低く、識字率は97%以上、教育行政は破綻しなかったと言えよう。③私見…世界人口🍀「平和・いくさ・共存共栄」のアキレス腱∵1958年29億↗2020年79億…中国印度で約28億?!2022/02/11

love_child_kyoto

0
作者は東大医学部出身とかで、深い洞察に脱帽。2010/05/10

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