出版社内容情報
人間は死んだ後はどうなるのであろうか.この問題は,つねに人間の最大関心事であった.本書は,原始・古代から現代の文化的諸民族に至るまで,この問題がどう考えられ,具体的にその考え方がどう表現されてきたかを考察する.さらに,来世観や,霊魂と肉体との関係,また私たちの心がまえとして死をどうみるべきかを語る.
目次
問題のとりあげ方(死後の問題;死後存在の否定説;死後の存在は可能か;問題のとりあげ方;死者儀礼;説話文学;近代的研究)
1 死者儀礼の由来(死者儀礼;死体処理;生から死へ;死者の財産)
2 死者への奉仕(別離;喪;祖霊;祖先崇拝と死者の支配)
3 死後の運命(死者の行き先;死の国への旅;死者の審判;死者の国の成立;死と再生と不死)
4 死に対処するみち(宗教儀礼の永続性;人間構造の複雑性;死の文学;死の哲学;実験的方法;われわれの立場)
著者等紹介
渡辺照宏[ワタナベショウコウ]
1907‐77年。1930年東京大学文学部インド哲学科卒業。専攻はインド哲学、仏教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。