岩波新書
資本論の経済学

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004110675
  • NDC分類 331.6
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「私にとって経済学といえばマルクス経済学である」と語る著者が,長年にわたり『資本論』から学び,自ら追求してきた経済学の理論を概説したもの.資本主義の経済法則,経済学と唯物史観など,マルクス経済学の基本的理論を説き,レーニンの『帝国主義論』やスターリン論文等にも論及しつつ独自の理論を展開する.

内容説明

「私にとって経済学といえばマルクス経済学である」と語る著者が、長年にわたり『資本論』から学び、自ら追求してきた経済学の理論を概説したもの。資本主義の経済法則、経済学と唯物史観など、マルクス経済学の基本的理論を説き、レーニンの『帝国主義論』やスターリン論文等にも論及しつつ独自の理論を展開する。アンコール復刊。

目次

1 『資本論』の経済学(経済学の対象としての経済生活;資本主義を規制する三大経済法則;経済法則の特殊性;『資本論』と『帝国主義論』;経済学と唯物史観)
2 マルクス経済学に特有な二つの用語「物神性」と「変態」とについて(物神性について;「商品の変態」と「資本の変態」)
3 理論と実践―経済学と社会主義(理論にも、実践にも、いろいろある;科学とイデオロギー;経済学と社会主義)

著者等紹介

宇野弘藏[ウノコウゾウ]
1897‐1977年。1921年東京大学経済学部卒業。専攻は経済学。著書『経済原論』『恐慌論』(岩波文庫)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

79
宇野さんが書かれた資本論入門の本で書かれた当時はかなり学生が読んだと思いました。あまりイデオロギー的なことは言われない人なので、資本論を中心とした経済学のこのような本は得意とするところだと思われました。経済原論や価値論もそうですが、この本が一番わかりやすいのではないでしょうか?2015/10/27

壱萬弐仟縁

61
図書館の閉架式からとってきてもらい、借り出した。話し言葉ではあるとはいえ、難解。植民地帝国主義も資本主義の宿命だったのか、とも思わされる。今の総理は新しい資本主義を標榜しているが、昨日の国会中継をラジオで聴いていたが、古い資本主義をどう乗り越えるのか、わからない。外国人労働者を人出不足にあてがって、知らずに来日して酷い肉体労働をさせられる。新しい資本主義も彼らを搾取するのか? 能力のある者にはよい資本主義、能力の平凡な者には社会主義、がそれぞれふさわしい。しかし、人間、必ずしもどちらかわからん。2021/12/10

mina

6
再読。宇野氏の本著における挑戦は、「資本論の理論的不完全性の再説明」「資本論の理論と実践」を論じること。生産と消費の分断、労働力の再生産の言及により、理論の不完全な部分を補完している。生産と消費の分断については、宇野氏以降の資本主義経済論者の議論でよく目にするものであり、宇野氏に源流の所在を確認し意義を感じた。マルクス理論がエンゲルス以降の社会主義指導者によりイデオロギーとして扱われたことに批判的。マルクスの意図はそこはなく、むしろ彼の理論は経済の歴史的段階を説明する経済原理の解明と捉えるべきだと説く。2014/07/08

しんこい

5
佐藤優氏の本に何度も言及されるので、新書ならと思って読んでみましたが、もとの資本論の言い回し自体が難しくて、考えが甘かった。資本があっても労働者は生産できないという人口法則をもっと理解したいと思いました。2014/01/15

Ex libris 毒餃子

4
物神性と変態の項目が非常に興味深い。マルクス経済学におけるこれらがマル経のアクチュアリティを保持していると個人的には感じます。革命精神溢れるような記述ではないので読みやすいです。2015/02/11

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