出版社内容情報
「お読みに為って,お笑い為さっては如何?」 素朴な金銀細工師の不屈の恋,代官・領主・大元帥の三つ巴の智恵比べ,枢機卿をも夢中にさせた高級娼婦イムペリアの有為転変の生涯…….いつの世にも変わらぬ大胆かつ滑稽な愛の諸相を,雅な言葉でほろりと綴った,文豪会心の艶笑譚第三輯.ギュスターブ・ドレの挿画多数.(全三冊完結)
内容説明
「お読みに為って、お笑い為さっては如何?」素朴な金銀細工師の不屈の恋、代官・領主・大元帥の智恵比べ、枢機卿をも夢中にさせた高級娼婦の有為転変。いつの世にも変わらぬ大胆で滑稽な愛の諸相を、雅な言葉でほろりと綴った、文豪会心の艶笑譚。図版多数。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
21
1章不屈の恋で、痛風や加答児(カタル)に就いて伯母を宥(なだ)め云々。主語からの1文がやたらながいが、主語は、愛する者に課せられた務め(33頁)。当時は女性でも罹患していたのだろうか。5章如何にしてポルティヨンの美しき娘が裁判官を遣り込めしか で、紐と目指す相手の穴の合体は、依然として成し遂げられず、穴の方は相変らず処女の儘で、其れを見て女中はポルティヨンの娘に、自分は犯すより犯される方を良く心得て居ると言った(226頁)。裁かれるのはハラスメント、嫌がらせの方だと思われる(謝罪)。2015/01/03
amanon
5
長いようで結構あっという間だった三巻本を読了。三巻に渡って、複数回登場する登場人物がかなりいるので、些か頭がこんがらがるが、そういう細かいことを気にせずともそれなりに楽しめる内容ではある。『千夜一夜物語』みたく寝る前に一話ずつ読んでいくというのもありだと思うがどうか?それはともかくとして、繰り返すようだが、一カトリック信者として気になるのは、本作の随所で描かれる、聖職者の淫蕩ぶり。こうした描写はある程度事実が反映されているのだろうけれど、一体それはどの程度のものなのか、誰か検証して欲しいものだが…2014/05/20