内容説明
イェスペルセンは、言語学の領域が産んだ、もっとも洞察力のある、独創的な思索家の一人であったばかりではなく、もっともおもしろい著作者の一人であるから、『文法の原理』を読むのは喜びである―J.D.マコーレー。本巻には第十章から第十八章を収録。
目次
ネクサス実詞(ネクサス論の結び)
主語と述語
目的語、能動と受動
格
数
人称
自然的性と文法的性
比較変化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ががが
2
中盤は性・数・格や比較表現についてなど。個々の文法の単元では「A語では...B語では...C語では...」という記述が目立ち、それぞれの言語についてある程度の知識があればおもしろいに違いないのだが、勉強不足のため全体的には流し読みになった。これまでにどのような説や論があるかを検討・批判しており、様々な見方があったことは分かるが、現代から見ると冗長に映るだけかもしれない。著者の母語なだけあって、相変わらずデンマーク語の例文が頻出しており、いつの日になるか分からないが、デンマーク語をやってみたいなと思った。2024/03/18
AR読書記録
0
やっぱり難しい...と思いながら読む。文法上の性については、話している人たちもわかってない(ことが多い)んだなということがわかった。2014/02/11
susu
0
属格の曖昧さ(「彼の発見」の彼は能動的か受動的か、など)についての話が興味深かったです。英語に格はいくつあるか議論している章では、現代英語の格の規定を伝統的なラテン文法に従ってきたことを痛烈に批判しており、読みごたえがありました。近似複数を定義しているところは、自分の知っている知識だけに、なんだか感動的でした。2013/10/26