内容説明
わたしの真剣な努力は、すべての言語の文法の根底にある大きな原理を正確に浮き彫りにし、もって堅実な心理学と穏健な論理学と言語史の確固たる事実に基づく文法学に寄与することである―デンマークの言語学者イェスペルセン(一八六〇‐一九四三)の代表作。
目次
生きている文法
体系的文法
品詞
実詞と形容詞
その他の品詞
三つのランク
連接とネクサス
種々のネクサス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れると
3
何か英文法について書かれている翻訳書が読みたくて。拾い読みしただけでずっと積んであったもの。現代英語以外の言語の例が自分にはわからないことが多かったけど(例えば「格」とか苦手かも)でも、全体的に面白かったです。原著は1924年に出ているらしくて、読んでいて少し懐かしさを感じるというか、原点に帰るような気分にもなった。全体の構成などもともとわかりやすいのかもしれないけど、故・安藤氏の訳もわかりやすくて、訳注や訳者解説(注目点が箇条書きされていたり)も内容理解のためにありがたかった。早めに中・下巻も読みたい。2018/07/16
ががが
2
文法についての本。特に品詞での語の分類を批判し、他の語との接合のなかで分けた「三つのランク」は、古典的な文法的説明で不満が残る部分を鮮やかに説明していて爽快(「〇〇詞の××詞的用法」とか考えてみると意味が分からない)英文法で時たま聞く「ネクサス」も精緻な分析が施されている。さまざまな言語の具体例が出て来るので、英語の知識しかないと厳しい反面、知ってる言語が多いと言語一般についての理解が深まることは間違いない。普遍的な性質を想定し、各言語にどう表象されているのかを比べるだけでもかなりおもしろく読める。2024/03/12
allomorph
1
上巻の分だけ原書で読んだ。しんどいので後は翻訳に甘んじようと思う。前置詞と従位接続詞の類似性、クオーテーションによる名詞化、THE THREE RANKSなど、ぼくが高校生のときに考えていたこととそっくり。2013/09/28
AR読書記録
0
私は言語学を興味深いと思えないことがよくわかった。2014/02/03
susu
0
第6章で語の定義について書かれており、語は音の単位でも概念の単位でもないため、統語論的基準が必要であるというのは納得できました。2013/08/19