岩波文庫
デューラー ネーデルラント旅日記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 248,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003357118
  • NDC分類 723.34
  • Cコード C0126

内容説明

1520年夏、五十歳の画家は途切れた年金の支給を新皇帝カルロス五世に請願すべく、妻と侍女を伴い遠くネーデルラント(今のベルギー地方)への長旅に出る。その時綿密に付けた出納簿である本日記にはエラスムスやルッターも登場し、併せて残された見事な画業とも相まって稀有の旅行記になっている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

17
デューラーは畏怖する画家。初期の作品もいい。車中の友として本書を持ち込み、楽しんだ。  解説にもあったが、やや病的なまでに記録するところは、永井荷風の断腸亭日乗を連想させる。  内緒だが、我輩の近年の手書きの日記(40年以上、続けている)は、家計簿みたいになっている。日記は、ブログに書いているので。   旅の途中、ルターの逮捕を知る。救われんことを神に熱心に祈る。盛名高きエラスムスにも力となってくれることを祈る。日記中で一番長い記述かも。 2018/06/08

Christena

8
旅日記というか出納帳で、旅先での入出金を淡々と記載した地味な内容。風景の描写があるわけでもなく、出来事の詳細やその時の気持ちを綴るわけでもないのに、その地名を地図で確認しつつ想像すると、なんとなく浪漫を感じる。2021/10/16

壱萬弐仟縁

8
木版画。銅版画。銀筆。なかなか、文章と挿絵の配分が絶妙である。本書の本質は、旅中の収支明細の出納簿(189頁)。当時の通貨名称と価値が200頁にまとまっている。無花果(いちじく)の砂糖漬けは解熱剤として用いられていたという(120頁)。2013/09/14

m

3
五郎さんのYouTubeのデューラー回で紹介されていた本。読むつもりはなかったが偶然図書館で見つけたので手に取ってしまった。本書は旅日記という名だが実質出納帳で、面白いかどうかの範疇外。出掛けた理由もお金絡みだし、こんなに毎日の収支をしっかり記録しているし、デューラーはお金好きか。ルターの逮捕の時事ネタやクラーナハのエピソードも登場し、その時代を生きていたのだとひとときの臨場感を味わえた。2022/05/24

ラウリスタ~

2
デューラー二冊目。デューラーっていうのは有名な画家らしいですが、寡聞にしてほとんど知りません。ちなみにこの本は、ネーデルラントに旅行したときの出納記録。誰にいくら払った、誰と何回食事した、なんてことが延々と書かれている。まさに誰得。訳者が出版のあてもなく訳したのが、縁あって出版の運びに至ったとのこと。よくこんな本を出版しようと思ったものです。よっぽどのデューラーファンでなければまったく読む必要はないでしょう。あるいは16世紀の貨幣と流通に関する資料としては価値があるか。2012/01/20

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