出版社内容情報
日本は明治維新から日露戦争までのわずか四十年たらずの間に封建国家から近代国家へと急速に移行した．秀れた日本史研究者ノーマン（一九〇九―五七）はこの最初にして最も中心的な著作で，日本の近代化すなわち資本制創出の驚嘆すべきプロセスをあざやかな手際で分析・叙述している．遠山茂樹「ノーマン史学の評価の問題」を再録．
内容説明
日本は明治維新から日露戦争までのわずか４０年たらずの間に封建国家から近代国家へと急速に移行した。秀れた日本史研究家ノーマンはこの最初にして最も中心的な著作で、日本の近代化すなわち資本制創出の驚嘆すべきプロセスをあざやかな手際で分析・叙述している。遠山茂樹「ノーマン史学の評価の問題」を再録。
目次
明治維新の背景
明治維新
明治初期における工業化
土地改革とその社会的帰結
政党と政治
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
59
2014.02.07（01/21）（つづき）Ｅ.Ｈ.ノーマン著。 02/05 （Ｐ040） 商人階級は、全体として封建制度の内に深く根を下ろしていた。 従ってその打破のため、闘うことはしなかった。 しかし、徳川政権は種々の制限を設け、この階級の大部分の支持を軽んじた。 また維新に際し、新政府実現のメドが立ち、それが経済の領域ではるかに多くの自由を約するものであった。 2014/02/07
i-miya
50
2013.11.21（11/21）（再読）Ｅ.Ｈ.ノーマン著。 11/19 財政収入において農民に依存、保護防衛を武士に仰ぐ幕府は町人に対してははなはだしい侮辱を加え、社会の最下層とした。 利殖のためには手段を選ばない非生産的、狡猾な集団とみた。 着物の着方、履物の履き方まで規制を加えた。 商人が武家の町に住むことは許されなかった。 武士は町人を斬り捨て御免であった。 2013/11/21
i-miya
49
2013.12.29（12/21）（つづき）Ｅ.Ｈ.ノーマン著。 12/29 （ｐ039） （明治維新の背景、つづき） 淀屋三郎衛門家財没収事件のような事件もあったが、当時裕福な町人が武家の養子に入って、あるいは窮乏した武士が婚姻や養子縁組によって商家に入ったことを喜ぶ記事は無数にある。 2013/12/29
i-miya
41
2013.04.05（つづき）Ｅ.Ｈ.ノーマン著。 2013.04.03 日本における長崎出島という小さな通商根拠地。 オランダ人と中国人。 徳川の世襲的家臣である譜代大名は全部で176家ある。 これらは家康の庇護をうけた。 幕府の高官はこの譜代大名の中から選ばれた、任命された。 （最初から家康の味方をしていたもの） 一方、関ヶ原後、初めて服従した大名はどうか。 ８６家。2013/04/05
i-miya
38
2013.08.22（つづき）Ｅ.Ｈ.ノーマン著。 2013.08.21 （第２章、明治維新その背景、つづき） 恐るべきは薩摩藩。 琉球諸島をベースにして貿易関係（＝注8.） 薩摩は、」1609（慶長14、島津家久）、その一部を占領、征服、その地の支配者に中国の宗主権を黙認した。 琉球諸島－変則的地位。 南方海上からくる文明にむしろ目を向けた。 軍事目的に西洋産業を移植した。 2013/08/22
