感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
8
「文芸は政治に従属する」という言葉に「哲学は神学のはしため」という言葉を連想した。芸術を教育的、政治的な目的ありきでしか見れないのは哀れに思った。2019/07/04
壱萬弐仟縁
6
「延安の文芸座談会での講話」(1942年、7ページ)。「打って一丸となるためには、大衆の言葉を真剣に学習しなければならぬ」(17ページ)。大衆の文芸が豊かにならない限り、豊かな社会は築けない信念が感じられる。文芸の中身は、文学、演劇、音楽、美術(21ページ)でいずれも人生を豊かにするもの。文芸では社会階級の格差をどうとらえればいいか。現代にもこの格差がある中、同じ人間として同じ文芸に共感を抱けるか。変わらぬ課題である。政治規準と芸術規準(44ページ)。政治で河上肇が、芸術でラスキンは社会変革したのを想起。2013/02/15
ロロ
3
文学・芸術はどう在るべきかという抽象的な話だった。文学はなんとなく想像できるけれど、プロレタリア的な芸術ってなんだろうと不思議に思った。毛沢東の話を読むと、文芸の大衆に対する影響力はそれほど強いのだろうかと思う。2012/10/25
彼方から
2
毛沢東の思う社会主義文学の在り方が平易に描かれている。だが、社会主義的文学はどういうものなのかという内容的なところには触れられていないように思った。文化大革命の起こる10年前に作られた訳なので、解説が毛沢東に好意的な点に時代を感じる。2012/10/22
のりたま
1
文学が役に立たないので教科書は実務的な文章だけにしろとか、文学部はいらないとか、古典不要論が幅を利かせているが、では役に立つ文学とは何か、文学も役に立ちさえすればいいのかということを考えるとき、問題の本質は共産主義のもとで役に立つ文学とは何かを説いたこの本に通じると思う。2021/12/28