出版社内容情報
山路愛山は晩年,次々に「英雄」伝を著わしたが,そこには「英雄」たちの事績だけでなく,そのような人物の出現が必然的に要請される社会状況が克明に書き込まれた.関白就任,太閤検地,朝鮮出兵など秀吉の後半生が描かれた本巻でも,その愛山史伝の特色が遺憾なく発揮されている.引用史料一覧を付す.(解説=朝尾直弘)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kk
8
再読。明治・大正の民間史家の雄、山路愛山による豊臣秀吉の評伝。伝記というのは、文献史料の吟味もさることながら、書く人の「人を観る目」や人生観が試されるようなところがあるとkkは思うんですが、そうした意味で、この作品には一読の価値があるように感じます。他方、著者は何と言っても明治の人ですから、本作にも時代の価値観が色濃く反映されており、今日的な感覚からは如何なものかと思われる記述も少なくありません。なお、全体として味わいぶかい語口ですが、文語調に慣れない向きには、あまり読み易い本ではないかもしれません。2020/05/03
Hiromasa
2
やはり予習不足だった。特に文禄・慶長の役は前知識が皆無に近く土地勘もないのでふわふわと読んだだけで、何も理解できていない。他の本から裏を取れてもないので信用もできていないという始末。だが、新しい知識は増えたので役に立った。脇坂加藤等の武功がよくわからなかった奴らも良く出てくるので楽しい。ところで福島は何をしていたのか。2018/09/27