岩波文庫<br> 葉隠 〈下〉

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岩波文庫
葉隠 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p
  • 商品コード 9784003300831
  • NDC分類 156
  • Cコード C0110

出版社内容情報

鍋島藩士・山本常朝(一六五九‐一七一九)の口述に成った同藩の記録で,鍋島藩に仕える武士たちの修養の書.ここに記された果し合いや殉死といった血腥い出来事に常朝は武士道の真実を見たのである.「武士道といふは死ぬ事と見付けた」本書は乱世を生きた武士たちの到達した峻烈な人生哲学の極点を鋭く象徴しているといえよう.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぺぱごじら

21
思想書のような扱いをされ、禁書とされた時代もあったとされる葉隠ですが、むしろ江戸時代の風俗資料としての趣が強く感じられました。後半になるほどエピソードが雑になるあたり(笑)、聞き取り方にあまり印象に残るものが無かったのだろうな、とか余計なことを考えがちになります(笑)。しかし喧嘩だ打ち返しだ切腹だと、当時人口の1割ちょいしか居なかった武家の荒々しさ。華の元禄を経て腑抜けになったとはいえ、18世紀の日本はまぎれもない戦闘国家だったのだなと感じました。2013-1582013/10/19

壱萬弐仟縁

10
武士道なら新渡戸稲造の方が相当わかりやすい。江戸時代研究家の解説を聴いてからなら、読めるかもしれないが・・・。ただ、教訓については学習できる。山本前神右衛門兼々のもので、一を知って萬をさとる(180頁)。つまりは、想像力を豊かにしないと、なかなか良質の仮説は構築できないのだろう。志は松の葉に包め(181頁)。ハローの植山源一郎先生は、受験のことを他言しないように、とおっしゃったことと同じかも。2013/09/12

6 - hey

5
中巻と感想は同じ。中・下巻はそこまで得られるものはないと思う。とにかく無私かつ一心不乱な心構えが必要なのだろう。2012/11/12

にゃん吉

1
ようやく全巻読了。冗長なところなどありますが、いつ、いかに死ぬべきかという死が前面に出た話という印象。現代の価値観からは、追腹など理解不能な事象も多々あるし、いかに奉公すべきかという観点から生死観を導くこと自体不合理だろうし、本書で語られる死は軽く、権力に利用されやすい危うさもある。それでも、死から照射された生というか、浄土とか来世を前提とせず、必ず人に訪れる死(一回的な生)を前提として、日々をいかに生きるべきかを示しているところに、現代でも、本書独自の思想が見出せるのではないかなと思われました。    2019/02/09

hikarunoir

0
上巻の精神論は矛盾も多く、後世の都合良い引用の酷さを痛感し、中巻・下巻の血腥いエピソードで犯罪実話を読む高揚感を満喫。

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