岩波文庫
制作 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003254554
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

モーパッサンとともにフランス自然主義文学を代表する作家ゾラ(1840-1902)が,19世紀半ばの印象派による近代絵画革新運動の推移を描いた芸術小説(1884年刊).画家クロードの作品創造の苦闘と自殺にいたる悲劇を描きながら,彼の友人として登場する小説家に托して,ゾラの体験と思想・感情を色こく反映した自伝的小説でもある.(全2冊)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

138
ゾラは人間の悩みを総なめする。芸術家の自信と苦悩、情熱、男と女の意識の強い目覚め、猛然とした反発心、陶酔の底の苦味、変わらぬ友情の夢、未来への恐怖、幸福の逃亡。人間のめくるめく色彩のコントラストだ。2019/07/27

NAO

61
ルーゴン・マッカール叢書14巻。青年画家クロードの制作の苦悩、サロンの酷評、画家たちの足の引っ張り合い。セザンヌの親友でさまざまな裏事情に通じていたゾラだからこそ描けた画家たちの生活はあまりにも生々しく、痛ましく、恐ろしいほどだ。クロード・ランチエは『居酒屋』のジェルヴェーズの長男だが、ゾラの親友だったセザンヌをモデルにしている。2017/03/23

nuit@積読消化中

55
す、すさまじい狂気…感想は下巻で。。。2022/01/30

のっち♬

51
生命感溢れる肉体を具えた絵の制作を目指すパリの青年画家と恋人をめぐる情念のドラマ。「そもそも芸術において、自分の胸中にあるものを表現すること以外に、何があるというのだ?」美術の激動期に生きる主人公を通して、芸術家の自然との闘い、作品創造の苦悩や努力が描かれる。印象派の画家との交流を活かした場面描写が散りばめられており、困窮する生活の中、大衆の無理解に懊悩しながら表現方法を模索し、それを制作に落とし込んでいく様が冷徹な眼差しで観察されている。著者の青春と友人を描き、(やや美化した)自身も投入した自伝的小説。2019/01/21

星落秋風五丈原

34
 パリに住む青年画家クロードは夏の嵐の夜、困っている濡れネズミのクリスティーヌをやむなく泊める。ところが一夜明けて彼女に理想のモデル像を見出したクロードは、眠っている彼女の側でいきなりスケッチを始める。気味悪がられてあっけなく別れた二人だがその後再会し。  あれだけ男を手練手管で手玉に取る妹がいながらお兄ちゃん二人は奥手すぎる。 2024/04/14

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