岩波文庫<br> テレーズ・ラカン〈上〉

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岩波文庫
テレーズ・ラカン〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 168p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003254431
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

薄汚ないパリの裏街.単調な日々を送る無気力なテレーズだったが,彼女の身体を流れる淫奔な血はやがて激しくほとばしらずにはいない.夫の友人を見る彼女の目は暗く輝いた.ゾラはこの小説を「感覚と行為の記録」として「外科医が死体にほどこす解剖」のように書いたという.自然主義文学への第一歩をしるす記念すべき作品.

内容説明

湿っぽく薄汚れたパリの裏街。活気のない単調な日々の暮しに満足しきっている夫と義母。テレーズにとって息のつまるような毎日だが、逃れる術とてなかった。だが彼女の血にひそむ情熱の炎はそのはけ口を見出せぬまま、ますます暗い輝きを増してゆくのだった。そうしたある日、はじめて出会った夫の友人ローランにテレーズのまなざしは燃える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

150
話の運びが上巻の終盤くらいから怖くなってくる。息をのんでページをめくる。登場人物達の犯す罪を見ていられない。ゾラの筆力だろうか。テレーズが抱えていた息苦しさが痛いほどに感じられ、解放されたかった彼女に同情はしてしまう。カミーユは気の毒で全く罪はないが、こういう人の存在が罪深いのかもしれない。そして、死体安置所での人々の振る舞いや、死体の描写には吐き気がするほどだ。ゾラは勿論自ら足を運んだのだろう。凄まじい。2017/03/14

のっち♬

114
欲求不満な人妻が精力的な男と姦通し、夫を完全犯罪の形で殺害して再婚する。ミクロ視点で人獣を扱う作風はルーゴン=マッカールと一見趣きが異なるが、環境と情況の圧力下での人間変質の追究はテーマ的に共通性がある。情念の機微や本能の衝動を丹念に追う主役たちへの密着感と、突き放したような分析的考察を並列させてドラマとプレゼンを両立させる手腕は既に卓越。特に異性を眺める視線や反応は毎度の事ながら生々しい。死体公示場の見世物状態や、再婚時の周囲を手玉に取ったひと芝居には民衆の軽薄なエゴイズムへの冷ややかな眼差しを感じる。2023/04/28

セウテス

77
〔再読〕作者初期の作品であり、人間が愛欲を優先する事で、どの様に変わるのかを生理学的に構築した作品という事らしい。物語は人妻テレーズが、愛人ローランと共に夫カミーユを殺害し無事結婚に至るのだが、という話。現代ではそれほど驚きはしないが、本作の1800年代ではかなりの衝撃だったのだろう。妻テレーズがローランと自由に会えない事に苛立ちを募らせ、夫がいるから会えない。ならば夫を殺して仕舞おう、という退廃的な思いの描写を、どの様に捉えるべきか迷っている。義母のラカン夫人の事の方が、現代ではサスペンスになるだろう。2018/08/29

うらなり

27
ゾラ初読み。筋立てとしては『郵便配達は二度ベルを鳴らす』風。迫力があって不気味な作品です。2022/08/16

ビイーン

22
愛人と共謀して夫や妻を殺害する話は今では不倫ドラマの定番だが、ゾラがこれを執筆した時代1866-1867年では、さぞかし衝撃的だっただろう。上巻は二人の思惑が首尾よくいった場面で終わる。こういう退廃的な描写は結構好みかも。愛欲に溺れた人間の機能がこれからラストに向かってどのように壊れていくのか。下巻へ続く。2016/05/04

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