岩波文庫<br> ゴリオ爺さん 〈上〉

岩波文庫
ゴリオ爺さん 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003253083
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

夢をいだいて王政復古時代のパリに出てきたラスティニャックは,社交界に出入りし,立身出世をはかる.一方,2人の娘を上流階級に嫁がせたゴリオは,娘達に裏切られて貧窮のうちに死去し,ラスティニャック青年は,ゴリオの悲惨な死を通じてパリの残酷な現実を発見する.深い人間理解を示すバルザック(1799-1850)の代表作.(全2冊)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

62
2013.12.11(12/11)(つづき)バルザック著、高山鉄男訳。 12/06 (p034) ラスティニャック。 衣裳-始末屋。 去年の服を着る。 でも、時時はいかにもしゃれ青年らしい服装。 底を張り替えた靴。 年齢が中間なのがヴォートラン。 あいつはなかなかヤリ手だ。 多すぎる皺。 低い声は悪くない。 不快を与えるものじゃあない、  親切で快活だった彼は、船、海、フランス、外国、商売、人間、事件、法律、邸宅、牢獄、なにもかも知っていた。  2013/12/11

セウテス

58
〔再読〕バルザック氏が頭の中に描いた世界、そこに登場する人々は其々の人生を歩いており、他の作品に登場する事もある。本作はタイトルのどちらかと言えば父さん位だと思うゴリオや、ヴォケェ館に住む個性豊かな面々を、魅力いっぱいに描いている。商売で成功し財を成した後も、子供を上流階級へと送り出す為に金を使い、自分は慎ましやかな生活を送るゴリオ。上流階級での出世や名誉を欲しながらも、道徳心に悩むラスティニャック。その彼を享楽の道へと引きずり込もうとするヴォートラン。正直登場人物の紹介に、費やしただけの感がある上巻だ。2017/12/27

キムチ27

53
バルザックは、学生時 手に取ったが、訳自体が堅苦しく、読めず。今、読むと、人生街道を歩く人間は、その歳毎で見通せる情景への達観が異なるのが分かる。もう一人の主人公ともいえる、ラスティニャックは人生喜劇の主要人物。口を開けばー出世、大金、貴族に取り入るの言葉しかでてこない。ま、世俗的といえばそれまでだが。200年前の仏社会を描くバルザックの慧眼に今更ながら愕然。娘二人を愛してやまぬ言葉ーだが自分の臨終の間際の彼女らの動きも予測していた。そらで爺さんなりに幸せだったのだろう。今の時代に通じるものがある2020/09/19

i-miya

53
2013.10.20(つづき)バルザック著、高山鉄男訳。 2013.10.20 (p032) (タイユフル嬢、つづき) 幸福は女性の詩である。 父親は、ヴィクトリーヌを自分の娘として認知しなくてもいい理由があると考えているよう。 手元におかず、年額600フランの仕送りしかよこさない。 財産は全部、息子へ譲るべく手を打つ。 母親は遠縁にあたるクーチュール夫人に身を寄せる。 絶望の為、死ぬ。 夫人は孤児、ヴィクトリーヌを我が子同然に育てる。 2013/10/20

i-miya

49
2012.10.17(再読)バルザック著、高山鉄男訳。 2012.10.16 (カバー) 夢抱き、王政復古時代、パリへ出てきたラスティニャック、ヴォケェ館下宿。 社交界出入り、欲望。 悪と犯罪の道へ誘惑するヴォートラン、二人の娘を上流階級へ嫁がせるも、なぜかつつましい生活、ゴリオなど個性的で魅力のある人々をたくみに描く。   (訳注) +ジョフロワ=サンティレール=フランス博物学者。 生物界における組成の統一性を主張するその学説。 バルザックに大きな影響を与える。 1835以降交友。 2012/10/17

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