出版社内容情報
マリヴォーの代表作.この芝居はすべてが現在のなかでほほえみ,未来がバラ色に見える幸福な世紀のために書かれた.登場人物はいずれも相手を信頼し,心おだやかで愛らしい.彼らは,花咲き香り高い岸辺を,人生の波のまにまに,快く流されてゆく.日々の疲れを癒す一服の清涼剤ともいうべき美しい恋愛劇である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゃがいも
10
フランスの作家マリヴォーにちょっと触れたいと思って。この恋愛喜劇は各場面が短くサッと終わり、人数も少ないので読みやすかったが、策略や思わせ振り、引っ掛けなど入り乱れて当時の目まぐるしい心の動きについていけなかったかな。一応読んだだけ。 2019/12/20
shou
2
タイトルから愛を装った騙し合いなのかと思いきや、登場人物は誰もかれも善人で恋敵までも爽やかという愛らしい恋の戯曲。「未来がバラ色に見える幸福な世紀のために書かれた」作品。2014/11/11
烏龍茶
1
計画された『偽りの告白』を足場にして、アマラントの揺れる心に愛を形作り、最後にはドラントの告白で足場を全て取り払うと、身分にも誰にも壊されない二人の強い愛が残る。なにか精巧な建築のような恋愛劇。2013/01/24
刳森伸一
0
ドロドロとした愛憎劇だと思っていたら、全然違った。爽やかさのある戯曲だった。2013/09/07
jozo
0
現代においてモリエールと並んで上演されるフランス演劇はマリヴォーのものらしいと聞いて読む。主題はいつの世も尽きぬ恋愛の騙し合いについて。ラクロの危険な関係などこの手のものはドロドロしがちだがこちらは綺麗に終わる。作りの丁寧さは感じるが印象は薄いようにも感じる。2024/01/09