岩波文庫
イングランド紀行

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003229439
  • NDC分類 935
  • Cコード C0198

内容説明

不況下にあった当時のイングランド。町にはそれぞれの顔がある。そして、旅先ではいろいろな人たちとの出会いが待っている。好悪の感情もあらわに、主観性を前面に押し出した本書は、興味深いエピソード満載で、作家ならではの眼が存分に発揮されている。

目次

第7章 ポッタリーズ地方へ
第8章 ランカシャーへ
第9章 タイン地方へ
第10章 イースト・ダラムとティーズ地方へ
第11章 リンカーンとノーフォークへ
第12章 最終地へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

6
どっちかというとこの人好きだな。仕事がない状況におかれた人々を多く描く。両大戦間のイギリスの不況の状況、工業の衰退など現在の日本が学ぶべき点も非常に多い。仕事がなくなってしまうと偏狭なナショナリズムに陥りやすい、プリーストリーはその警告をしたかったんだろうが、無駄に終わった。イングランド紀行という名前とは裏腹に、書かれた時代の特色と筆者の思いがにじみ出てくる。「少なくとも私たちなみの味覚を持つフランス人は・・・」で爆笑。なんかの自虐ネタ?2010/11/30

rbyawa

2
片親が混血児ばかりの孤児院(じゃなかったかも、一時的に預けられてるっぽい子もいたし)で、見た目がヨーロッパ人の時は中身が異国人、見た目が他人種の時は中身がイギリス人だ、と言った話が印象に残っている。物事は全て案外そんなものなのかもしれない。ところで机に齧り付いて作らせて貰った陶器はその後届きましたか?2009/10/28

左近

1
1933年のイングランド旅行記後半は、陶器の産地、POTTERIES地方から始まる。本書は興味深い記述に満ちている一方で、全体としてはワクワク感に欠ける傾向があるが、この部分に関しては、明らかにテンションが違う。筆致は抑え気味ながら、間違いなくプリーストリー氏は、心の底から陶芸体験を楽しんだに違いない。そして個人的には、ビートルズのメンバーが生まれる直前のリヴァプールの様子を、多大なる関心を抱いて読んだと告白せねばならない。2020/11/15

もとせ

0
275頁【『千三百年の歴史あるミンスターを持つ古都ヨーク、聖ビードの眠るダラムを訪れよう。かつてイングランド第二の都市であったノリッジの趣きある街を散策するのもお勧めである。コンウェイ・カッスルの胸壁からの見晴らしもすばらしい。ウォーリックの中世時代に舞い戻るのも悪くない(略)グレイト・ブリテンのすべての州はあなたにあなたの祖先のことを語りかけるだろう…』イングランドの鉄道会社はこんな広告をアメリカの雑誌に載せている。アメリカの読者の大部分の祖先はイングランドの地方など見たことがなくてもお構いなしである】2012/11/10

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