岩波文庫
世の習い

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 246p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003229217
  • NDC分類 932
  • Cコード C0198

内容説明

互いに好意を寄せるミラベルとミラマント。しかし粋と戯れを掟とする社交界では、恋愛は所詮遊戯、野暮な言動は忌み嫌われる。さらに過去の色事が尾を引いて、すったもんだの恋の行方。機知あふれる洒脱な台詞で、王政復古期のイギリスを魅了した“風習喜劇”。その完成者ウィリアム・コングリーヴ(1670‐1729)の最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きりぱい

4
上流社交界の恋愛騒動に財産相続が込み入る風習喜劇。風習喜劇って何なの?だけれど、特定の社会や風習が背景ということで、ここでは王政復古後の上流階級がそれ。結婚契約書の条件をぶっちゃけ合う場面など、「理知的な遊戯的恋愛」の象徴としてイギリス演劇史上類のないものだとか、へえ~。「私、人に苦痛を与えるのが大好き」だなんて、好き同士なはずなのにミラマントもミラベルも、おまけに元カレ元カノ、愛人、召使いとどこまで本気で言っているのか最初はちょっとわかりにくいけれど、気の利いた会話のやりとりを楽しめばそれなりに面白い。2013/02/14

壱萬弐仟縁

3
風習喜劇(comedy of manners)というジャンル(解説219ページ)。時代によって笑いの流儀は異なる。滑稽さを誇張して表現する。シナリオライトは昨年から創作に目覚めた評者。このような喜劇の台詞がどのように生み出されたか、も興味深い。「諷刺とは、特定の一人の痴れ者を選んで登場させるほど卑屈に身を屈めるのを、軽蔑するものであることを、学識のある人、判断力を持つ人たちはよく知っております」(後口上205ページ)。諷刺したくなる気分、世相、時代というのはあるものだ。今日本でおちょくってみたいのは誰か?2013/01/12

ラウリスタ~

3
これって実際に見ないと大して面白くない作品だと思う。劇って読む時には相当注意深く読まないと人物を覚えられない。訳者が演じられるならすらすら理解できる筋でも、読むときには人物関係が上手く掴めず話の理解が阻害される。意外と劇を読むのは大変。 だということがよくよく分かった。見る劇であって読む劇ではないですね、これは。2011/08/12

せいや

0
つまり、結局どういうことだったの…? 自分の理解力の乏しさが悔しい。2011/09/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/89461
  • ご注意事項