出版社内容情報
勇敢な武将の夫と敵軍の捕虜となった絶世の美女の妻の再会とさらなる別離「パンテイアとアブラダタス」，36人の女性の道ならぬ恋36章「恋の苦しみ」など，達意の新訳で生き生きと甦る古代ギリシアの恋物語4篇．
内容説明
勇敢な武将の夫と敵軍の捕虜となった絶世の美女の妻の再会とさらなる悲劇的な別離「パンテイアとアブラダタス」、若者と少女の純愛「アコンティオスとキュディッペ」、３６人の女性の道ならぬ恋３６章「恋の苦しみ」、近世文学に大きな影響を与えた「ヘーローとレアンドロス」など、達意の新訳で生き生きと甦る古代ギリシアの恋物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うた
6
小曲集というから歌集かと思ったら、主に恋愛逸話集でした。近松門左衛門の世話物みたいな話が多く、悲恋と死というのはどこでもこんなにも好まれ、語られるものなのか。『ヘーローとレアンドロス』はホメロス風の長編詩。これもまた恋愛と死。白樺派を思い出させるもので、どうも苦手である。2016/01/10
壱萬弐仟縁
3
重箱の隅をつつく部分であるが、補注で近親相姦は、テレウスと姉・妹との重婚が性的逸脱だったという（93ページ）。いろいろなヴァリエーションがあると思うが、世間的に何が問題だったのかは時代や地域の慣習が影響していたのだと改めて納得。「女というものは、美しすぎるものに、妬みを覚える」（146ページ）。なるほど。嫉妬心の粘着性か。架空の話とはいえ、評者も妄想で考えただけでも切ないんじゃないかと思ったのだから、実話ならもっと悲哀だろうな。2013/02/08
Doederleinia berycoides
0
創作のネタ・参考になりそうな一冊。2011/10/02
tooka
0
ムーサイオス『ヘーローとレアンドロス』が美しい。2008/10/25
