出版社内容情報
初しぐれ猿も小簑をほしげ也.巻頭の1句により猿簑と名づけられたこの集は,芭蕉七部集中の白眉であり,蕉門の許六らによって俳諧の古今集と自讃せられた.古来多くの評釈,注釈を生んだが,この露伴評釈は,単なる評釈にとどまらず,評釈自体がひとつの文学的世界を形づくり,連句の付合にも似て,本文と微妙に響き合っている.
初しぐれ猿も小簑をほしげ也.巻頭の1句により猿簑と名づけられたこの集は,芭蕉七部集中の白眉であり,蕉門の許六らによって俳諧の古今集と自讃せられた.古来多くの評釈,注釈を生んだが,この露伴評釈は,単なる評釈にとどまらず,評釈自体がひとつの文学的世界を形づくり,連句の付合にも似て,本文と微妙に響き合っている.