岩波文庫<br> 夏目漱石 〈下〉

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岩波文庫
夏目漱石 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003108536
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

漱石を敬愛することだれよりも厚かった愛弟子が師の「動的な生活を動的に把握」しようとこころざして書きあげた初の本格評伝.作品はもとより各種の資料を駆使して漱石の出自から死までを細緻にあとづけ,のちの漱石研究にはかり知れぬ影響をあたえた.「系図」から「死」まで全部で七十三章から成る. (解説 平岡敏夫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

34
漱石が反感を持ったのは、西洋の学説を鵜呑みにして我が仏と振り廻し、世界を自分の色眼鏡一色に塗りつぶそうとする、狭隘で、野卑で、非人間的な、当時の分断の自然派の態度(71頁)。? この行動は、輸入学問とか、安倍晋三に似るものがあるぞ。寒い(傍点) ことの嫌いな漱石は、その後死の問題について考える度に、この謎のために頭を悩まさなければならなかった(107頁)。漱石大吐血。ドストイェフスキーのいう、自己と外界との円満に調和した境地、天体の端から、無限の空間に足を滑らして落ちるような心持(108頁)。2015/12/09

勝浩1958

2
私は漱石の亡くなった齢をだいぶん越したのだが、自分の考えの浅はかさに、自分勝手さに情けなくなる。さて、漱石は、修善寺の大患を経て大きな転機が訪れ、晩年の【則天去私】の道に繋がっていくのである。その修善寺の大患の模様は、坂元雪鳥の『修善寺日記』に詳しく示されているが、それは凄惨きわまりないものであった。そして、生き返った漱石は『思い出す事など』で「…余は病に謝した。また余のためにこれほどの手間と時間と親切とを惜まざる人々に謝した。そうして願わくは善良な人間になりたいと考えた。」この漱石の本心が私は好きだ。2012/06/08

鉄ウサギ

0
ちょっと堅苦しい本でした。 私としてはエピソード的な話を知りたかったのですが、真面目な研究本です。そして門下生だから夏目びいきな論調です。2016/11/22

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