岩波ブックレット<br> 父親になる、父親をする―家族心理学の視点から

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岩波ブックレット
父親になる、父親をする―家族心理学の視点から

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  • サイズ A5判/ページ数 71p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002708119
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0336

出版社内容情報

いま,育児に熱心な父親=「イクメン」が注目されている.しかし実際には,「イクメン」は依然として少数派にすぎず,父親の役割に関する社会の誤解や思いこみも多い.そもそも父親とは何なのか.父親による育児はなぜ必要なのか.父親をすることが家族や男性自身にもたらす意義とは.家族心理学の豊富な研究成果をもとに考える.

内容説明

いま、育児に熱心な男性=「イクメン」が注目されている。しかし実際には、「イクメン」は依然として少数派にすぎず、父親の役割に関する社会の誤解や思いこみも多い。そもそも父親とは何なのか。父親による育児はなぜ必要なのか。父親をすることが家族や男性自身にもたらす意義とは。家族心理学の豊富な研究成果をもとに考える。

目次

第1章 父親になること、父親をすること(人間だからこそ必要な子育て;子育てを可能にする人間の「心」;養育するのは親だけではない;「進化の産物」としての父親;父親と母親は違うのか?)
第2章 父親たちは、いま―日本の現状をみる(「イクメン」というけれど;問われる子育ての中身―父親にとって子どもとは;子ども中心家族か、夫婦中心家族か―子どもの誕生と夫婦関係の変化)
第3章 父親として育つとき(妻は夫をどうみているか;子どもにとって父親の意味とは;父親として成長するために)
終章 父親をすることが可能な社会へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

26
当事者ではないため、抵抗感がある。ま、一生無理でしょう。日本の家族問題には、子ども中心家族がもたらす影響が少なからずある(29頁)という。男性は冷静で理性的、さらに積極的に自己主張することが大事という考えが強い人ほど、感情制御の不全傾向が強い(44頁)。昭和1桁生れの著者からすると、SNEP問題や非正規の苦しさはわからないのかもしれない。父親などなれっこないです。不安定過ぎて。2016/01/09

こぺたろう

19
70ページくらいの薄い本ですが、父親の育児参画の重要性について書かれた本。厚労省が出しているイクメンリーフレットは全然心に響いて来なかったですが、こちらは理屈で持って父親の育児の必要性を説いています。「女親か男親かではなく、子育ての第一責任者なのか第二責任者なのかで、子どもへの行動や感情は違ってくる。気が向いた時に参加する(できる)のは、第二責任者だから。」という趣旨の文章が印象的でした。我が身を振り返り、まだまだ「親をする」と言うには甘いんだろうなと思いました。2019/09/01

zel

15
母が育てるとよいことが根拠のないことについて 父親をする意義について(子にも父親にも母親にも)父親をすることができない背景について(社会、文化) ジェンダーの問題で男の問題とも言えるし、社会の問題とも言えるし。しかし、男女の問題なんだろうなと。社会的性差、役割分担意識は根強いと感じる。男性にも女性にも生きづらいかも。【LL】2020/05/21

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

14
父親による育児がなぜ必要なのかを、人間の育ちの特徴を示しながら、わかりやすくまとめたブックレット。男性の育児が受け身でいいとこどりになっているケースが多いという指摘や、育児を通して仕事だけでは培えない成長を遂げられるということなど、わが身を振り返りながらいろいろと考えさせられることが多かった。父親の子育てが可能な社会のあり方として働き方の問題に目を向けているところも大事な視点。ここをもっと掘り下げてほしい気はしたが、全体としてはコンパクトながらも子育てのあり方を考える上で示唆を与えてくれる一冊だと思う。2011/07/12

ほし

12
なぜ父親は必要なのか、父親が育児に積極的に関わることで、母親や子、父親自身にどのような変化が起こるのか等、具体的なデータを交えながら分かりやすくまとめられた本です。 父親が育児に参加しない場合、母親の負担は相当なものとなり、母親は育児に不安感を抱くこととなり、更にはその影響で母親による子への過剰な介入を招きかねない。幼少期から父親が育児に参加することで、子からの信頼を得ることができ、子にとって重要な他者となる。男らしさ一辺倒でなく、これからは男女双方、男性性と女性性を兼ね備える必要がある、など。2019/03/11

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