岩波ブックレット
死に至る地球経済

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  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002707938
  • NDC分類 332
  • Cコード C0336

内容説明

解消されないデフレに苦しむ日本。「ギリシャ問題」で財政破綻の脅威を最初に世界にみせつけたヨーロッパ。景気の二番底を迎えようとするアメリカ。高度成長を見せつける中国。2008年9月の金融大激震「リーマン・ショック」から2年、この間の地球経済は、どのような顛末をたどり、そして今、どのような状況に到達しているのか。グローバル経済の新しいあり方を視野に入れ、現状を分析し未来を模索する。

目次

プロローグ あれから二年―リーマン・ショック二周年の経済模様
第1章 ピッツバーグからトロントへ―G20サミットの苦悩にみる政策主導型成長の限界
第2章 ソブリン・ショックの脅威―財政恐慌がやって来る
第3章 終焉間近の基軸通貨体制―通貨戦争から神々の黄昏へ
第4章 再暴走か、大縮減か―リーマン後のグローバル金融はいずこへ
第5章 中国は救世主になれるか―二〇世紀と二一世紀の狭間で
第6章 そして日本は?―今、目指すべきこと
エピローグ 二つの黄昏から新たな夜明けへ

著者等紹介

浜矩子[ハマノリコ]
1952年生まれ。同志社大学大学院ビジネス研究科教授。1975年一橋大学卒業後、三菱総合研究所入社。ロンドン駐在員事務所長、同研究所の主席研究員などを経て、2002年より現職。専攻はマクロ経済分析、国際経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

17
成長に優しいこと、財政再建を目指すことは基本的に二律背反(8頁)。 安倍首相は企業が世界一活躍できる国としたが? 借金は1100兆円あり、返す努力を感じない。 菅元首相も「増税しても成長出来る」(9頁)との言い回し。 これは、消費増税してもGDPはプラス成長の意味なのか? 非正規を増やせばそれでいいのか? 昨夜のTVタックルは複雑な心境でみた。 有料学習支援業を無料manavee展開の東大生が駆逐する。 ODの仕事を奪うのは辞めてほしい。 ODにも成長の権利を与えたまえぇ。 2014/03/25

メルセ・ひすい

4
14-3 赤14-8★5 今、閉塞が著しい世界経済…どちらかと言えば鉄血宰相ビスマルクより経済の専門家 ガルブレイスを浜先生は選定する。「☆政治は可能性追求の技にあらず、それは選択の技である。選択肢は、悲惨なるものと耐え難きもの。二つに一つだ!」。ケネディ大統領に請われた`62.03.02付 書簡。メルセ⇒無謀な米国の大消費。金を回すだけの不毛な住宅政策。ローン依存経済、社会。米国債の乱発。どれをとっても半狂乱 経済 社会である。ここからは容認してきたグローバル世界が※ 2010/10/07

まみ

3
財政破綻について知りたかったんですが、読めたんだか読めてないんだか。経済と財政の違いと、EUと中国、日本の事も分かった。リーマンショックが分かり切った事で書かれてるからアメリカの事はあまり書かれてなくて。昨今の、変に生暖かい日本の経済状況ってどうなんだろうな?って思ってしまう、まぁ大して変わりはないんだろうけど。2017/12/05

うさえ

2
経済オンチだけど国際経済について考えたい、そんな人にうってつけの一冊。単なる知識の切り売り本と違って、著者の思いに心うたれる。2011/07/31

koji

1
2010年の刊行ですので、東日本大震災には言及されていませんが、ユーロ危機の深刻さ、中国問題等論点は外していません。浜先生の文章を読んで感じるのは、経済の素人にも分かりやすく解説できる能力の高さです。それを支えるのが挑発的な言動と比喩の巧みさです。メディア的ですね。分析は的確ですが、惜しむらくは結論。日本経済の処方箋として、分配のベクトルの強化を言い、ガルブレイスを引用して「悲惨なるもの」と「耐え難きもの」の選択問題を取上げながら、具体策に踏み込んでいません。ブックレットの限界でしょうか。2012/01/09

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