出版社内容情報
兵士が手にしたハーモニカには，ひとを仲直りさせるふしぎな力があった――．表題作のほか，世の中に反発して成長をこばんだ少女のお話「大きくならないテレジン」や，若者がゆかいな道連れといっしょに王さまの愛馬をつれもどす「カルッソとオモッソ」など．ユーモアと風刺，人類愛につらぬかれた粒ぞろいの18編．
内容説明
兵士が手にしたハーモニカには、人の心をおだやかにし、争いごとをおさめるふしぎな力があった。表題作のほか、人間の真実を軽快な言葉とユーモアで語った“現代版おとぎばなし”１８編。小学５・６年以上。
著者等紹介
ロダーリ，ジャンニ［ロダーリ，ジャンニ］［Ｒｏｄａｒｉ，Ｇｉａｎｎｉ］
１９２０‐１９８０。イタリアを代表する児童文学者・詩人・教育者。イタリア北部に生まれる。小学校の教師になるが、第二次世界大戦中は、レジスタンス運動に参加。戦後、子ども向けの新聞や雑誌の編集にたずさわり、詩や物語を書くようになる。１９５１年に長編の物語『チポリーノの冒険』を発表。その後、『パパの電話を待ちながら』『空にうかんだ大きなケーキ』などが高く評価され、１９７０年には、国際アンデルセン賞の作家賞を受賞。子ども向けの物語だけでなく『ファンタジーの文法』などの優れた論考でも知られている
関口英子［セキグチエイコ］
埼玉県生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業後、翻訳家として活躍（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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たつや
47
全部暗記したいくらいいいはなしがおおい。童話集として読み次がれてほしい本でした。2017/01/15
shamrock
23
「あげパンやーい！あげパンやーい！」ロダーリのお話は楽しいねえ。「きこり王子」や「アレグラ姫」「＜みっつボタン＞の家」がしんみり心に響きました。「頭の悪い王子」での、「自分に勇気があるとは思っていなくても、～必要なときに自然とみなぎってくるものなのです」と言う記述がよかった。最近はみんなやたらと「勇気をもらった」とか言うし、「勇気を与えたい」とか平気で口走るアスリートなんかもいますが、みんなそんなにチキンなわけじゃないよね。そんなもんは自分の中から湧き上がるものだっていう、この自立した考えが大好き。2014/11/21
花林糖
22
イタリアの児童文学。ロダニー流の現代版おとぎ話。愉しいお話から教訓的なお話などが詰った短篇18話。お気に入りは「大きくならないテレジン」「王さまへのプレゼント」「兵士のハーモニカ」「〈みっつボタン〉の家」「羊飼いと噴水」。2016/01/14
たぬ
18
☆4 いつの間にやらロダーリ4冊目。50年以上前に書かれた18の童話でみんな面白かった。夏に読んだショートショート集『パパの電話を待ちながら』は正直よくわからないものも何編かあったけど、こっちはどれも起承転結がはっきりしているし「なるほど！」と納得できるオチが多かった。メルヘンでドリーミンな翻訳文も好み。2020/10/24
プンヴァ
12
「パパの電話を待ちながら」が好きだったので、こちらも読みました。挿絵が物語とあっていて良かったです。表題作の「兵士のハーモニカ」は悲しいながらも不思議な味わいがあり、心に残りました。岩波少年文庫、久しぶりに読みましたが、まだまだ読んだことなくて興味がある内容がたくさんあり、今年は少しチャレンジしてみようかな・・・と思いました。2015/03/03
