出版社内容情報
古代ローマの小さな学校に通う,七人のやんちゃな少年たち.ある日の授業中に,いたずらで書いた「カイウスはばかだ」という落書きが,思わぬ事件に発展して…….無実の罪でつかまった友だちを助けるため,少年たちは一生けんめい,なぞにいどみます.ユーモアたっぷり,元気いっぱいの,ドイツ児童文学の名作.
内容説明
古代ローマの小さな学校に通う、7人のやんちゃな少年たち。ある日の授業中に書かれた「カイウスはばかだ」といういたずら書きが、思わぬ事件を巻きおこして…。ユーモアたっぷり、元気いっぱいの、ドイツ児童文学の名作。小学4・5年以上。
著者等紹介
ウインターフェルト,ヘンリー[ウインターフェルト,ヘンリー][Winterfeld,Henry]
1901‐90。ドイツ、ハンブルクに生まれる。父、兄ともに作曲家。映画のシナリオをいくつか書いた後、1937年『子どもだけの町』で児童文学作家としてデビュー。1940年にアメリカに渡ったあとも、ドイツ語で作品を発表する。メイン州で死去
関楠生[セキクスオ]
1924年、静岡県生まれ。東京大学独文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たつや
39
子供の筆跡で「カイウスはバカだ」と書かれた神殿の壁が発掘された事をヒントに書かれた作品です。もっと、ローマ時代の臭いを感じるかと期待していたので、思っていた作風ではなかったので、児童書ですが、自分には合わなかったようです。2016/12/30
豆電球
8
古代ローマの少年たちが主人公の、しかも児童書なんて初めて読みました。名前が覚えにくい上にそれぞれのキャラがあまり立っておらず、少し苦労しました。子どもはこれすんなり頭に入るのだろうか…。それでも心地良い程度のミステリ仕立てで推理小説の導入としては良いのかも。いつの時代も男子ってほとほとバカで、私に言わせればカイウスだけじゃなく全員バカっていいたい。精一杯の愛情こめてね。ラストの先生の質問に対する答えがまたバカすぎて、怒っているのに吹き出してしまった先生の気持ちが死ぬほど分かる。何故なら我が子もそうだから。2021/10/05
ぱせり
8
ポンペイから、「カイウスはばかだ」と子どもの手でらくがきされた神殿の壁が出土したことから、作家はインスピレーションを得てこの物語を書いたそうです。トーガを着ていようが半ズボンをはいていようが、子どもは子ども、何にも変わらないのかもしれない。ドイツの本ですもの、この本の主役七人の少年たちは、もしかしたらケストナーの少年探偵たちのご先祖様かもしれないです。2011/08/03
AR読書記録
7
大好きこういうの。時代考証に信用がおけて、昔の、遠い国の、街の様子、人びとの生活、社会のありかたなどが目の前に浮かんでくるような、わくわくもし、お勉強にもなるようなお話。宴会でのご馳走(ブドウ酒のソースにつけたフラミンゴの舌、蜜にひたしたバッタ(ぽりぼりしておいしい)、カエルのもも...)、学校での勉強(ピタゴラス、アルキメデス、ホメロス、アイスキュロス、ポリビオス...)、街の様々な施設・機能的(ニュース速報的な日報、公衆浴場、神殿...)。しかしどんな舞台設定であれ、少年たちの冒険と成長物語は痛快。2015/07/30
ばしちゃん
4
面白かった。 子どもの本には珍しいのかしら、古代ローマが舞台。あんまり馴染みがないと建物の感じとかははっきりしないかもだけど、お話としては友人を助けるために事件の謎解きをしていくものだし、意外な人物が犯人だったりしてなかなか面白かったですし、古代ローマの人々のバックボーンとなっている哲学なんかも反映されていてちゃんとしてます。 いつの時代もどこの国も、子どもは子ども、みんなおんなじ🎵2018/06/09