河合隼雄著作集 第2期〈第7巻〉物語と人間

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  • サイズ A5判/ページ数 405p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000924979
  • NDC分類 081.6
  • Cコード C0311

出版社内容情報

日本人として初めてユング派分析家の資格を取得し,以来40年近く,日本における臨床心理学の確立に努めてきた河合隼雄氏の考察は,心理療法から宗教,教育,文学,日本文化論など多様にひろがり,内外に決定的な影響を与えつつある.本著作集では,第I期に続き氏の業績を新たなテーマ別に編集・集成し,各巻にはその主題にそった著者自身による序説を付す.また,幅広い分野の第一人者たちによる月報を付し,著者の領域を超えた執筆活動を重層的に位置づける.

目次

序説 物語をものがたる
紫マンダラ―源氏物語の構図(『源氏物語』を読む;女性の物語;分身としての女性群像;光の衰芒;個としての女性)
物語を生きる―今は昔、昔は今(なぜ物語か;消え去る美;殺人なき争い;音の不思議;継子の幸福;冗句・定句・畳句―『平中物語』の歌;物語におけるトポス;紫マンダラ試案;『浜松中納言物語』と『更級日記』の夢;物語を仕掛ける悪)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gotoran

8
(姑息ですが、続き)③『物語を生きる』は一度既読、新たな気付きが得られた。9~11世紀の日本の古典文学(竹取物語、宇津保物語、落窪物語、平中物語、とりかえばや物語、源氏物語、浜松中納言物語、更級日記、我身にたどる姫君)の読み解き、平安王朝貴族習わし、しきたりを踏まえた上で、日本人の美意識と女性の人生観、深層心理に着目して考察されている。非常に興味深かった。まさに“今は昔、昔は今”、即ち河合隼雄的“温故知新”!若い時に苛められて苦手意識の強い古典ではあるが、取り上げられた原書に当たってみたい。2013/01/19

Gotoran

8
①『序説 物語をものがたる』(書下ろし、2003年)、②『紫マンダラ』(小学館刊、2000年)、③『物語を生きる』(小学館刊、2002年)を収録した本書。著者は云う、現代人の病「関係性の喪失」を癒せるのは、「つなぐ」はたらきを持つ物語であり、それを読み解くことで、自分自身の物語をつくりあげていく(生きていく)知恵を学ぶことができると。②は、「源氏物語」:光源氏を取り巻く女性に焦点を当て、更には作者の紫式部の「個」ということを追求した一人の女性の深層心理にも言及。非常に興味深く読めた。是非『源氏物語』も。2013/01/19

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