出版社内容情報
日本人として初めてユング派分析家の資格を取得し,以来40年近く,日本における臨床心理学の確立に努めてきた河合隼雄氏の考察は,心理療法から宗教,教育,文学,日本文化論など多様にひろがり,内外に決定的な影響を与えつつある.本著作集では,第I期に続き氏の業績を新たなテーマ別に編集・集成し,各巻にはその主題にそった著者自身による序説を付す.また,幅広い分野の第一人者たちによる月報を付し,著者の領域を超えた執筆活動を重層的に位置づける.
目次
子どもと物語
物語とふしぎ
児童文学の中の「いのち」
児童文学のなかの家族
絵本の中の音と歌
日本語と日本人の心
「わかること」と「わからぬこと」―子どもの「帯電」状況をどう変えるか
透明なボク―神戸小6殺害事件を問う
児童文学のなかの「死」
解説 バーリー・ドハティ『ディアノーバディ』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寛生
53
【図書館】3歳から4歳くらいの子には《あした》という感覚がないということをどこかで読んだと思う。東京で太陽が出てても、地球の裏側では満月だとしたら、彼らには本当に《ふしぎな》ことになるのではないか?《わたし》という感覚は10歳前後で《わたしが存在する》となるらしいが、なぜこんなに《ふしぎ》なのか、幾つになっても判ろうとすればするほど落ち込むこともある。(笑)祈りについてふれているのも珍しいが、自身の葛藤について触れているの(生きるべきかどうか)も珍しい。「わかりませんなあ」という声が聞こえてくるようだ。2015/01/19
じょうこ
3
ステイホーム時期に、この本をつまみ読みするのは、家に居ながら、河合隼雄先生の講義を聴きに行くようなもので、うれしかった。おかげで読んでみたい本がまたたくさんできてしまいました。2020/06/20
理心
0
数々の物語を河合隼雄先生のたましいをとおして味わえる。いつしか、私が物語の楽しみ方を知った。2021/09/04
愛希穂
0
後で2010/01/22
-
- 和書
- 木喰仏