出版社内容情報
中世末期,知性・清貧・自由の運動による激動を生きたドイツ神秘主義の主峰マイスター・エックハルトの評伝体思想論.当時は異端者,現代は神の真の友とされるエックハルトとは誰か.
内容説明
東西宗教思想の本質的な対話を可能にした、評伝体思想論。経験と言葉、禅と哲学の道を歩み続けた、オリジナルな思索世界の集成。
目次
時代の様相と徴候
説教者修道会(ドミニコ会)と異端問題
パリ大学人文学部・神学部とアリストテレス哲学
ケルン神学大学とアルベルトゥスの弟子たち
パリ大学講師からエアフルト修道院長に―『教導講話』
パリ大学神学教授と『パリ討論集』
サクソニア管区長から再びパリ大学神学教授に―『三部作』とラテン語著作
シュトラスブルク時代と『神の慰めの書』―「魂の内への神の子の誕生」
ケルン時代とドイツ語説教
「離脱について」―脱却して自由
宗教運動の直中で
異端審問
思想の運命、およびドイツ神秘主義
非宗教の宗教―無神における実践的敬虔
解釈の葛藤の中で