出版社内容情報
芥川龍之介の理知的で明快端麗な文体は若々しい抒情を湛え，時代を超えてくりかえし人々を魅了しつづけています．新全集は全作品に注解を付し，本文に新字体を採用．判型を軽快な四六判とするなど今日の読者の要望に応えます．
目次
初期文章（野口真造君硯北；真ちゃん江；大海賊；実話 昆虫採集記；冒険小説 不思儀（小説） ほか）
草稿（「青年と死と」草稿〔青年と死と〕；「ひよつとこ」草稿〔ひよつとこ〕；「松江印象記」草稿〔松江印象記〕；「羅生門」草稿〔羅生門〕；「鼻」草稿 鼻 ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
14
こんなことでもなければ、大昔に買って並べたっきりの全集を読み返すこともないので、こちらで「義仲論」を読み返す。歴史上の人に惚れて好きになるってこういうことなんだよなあとしみじみ思う、衒いのない、それでいてちょっと背伸びした中学生の芥川のまっすぐな文章が微笑ましく、愛おしい。…しかし文豪になると中学生の頃の作文も全集に収録されてしまうんだから大変だ。ノートの片隅の落書きまで晒されるんだから大変だ。（誰とは言わない）2015/06/16
