内容説明
ドナーになって自分はよかったのだろうか?移植医療の現場で、ドナーは、どのような気持ちでいるのか。ドナーが自分の行為を肯定できるには何が必要なのか。家族との関係にはどのような影響があったのだろうか。ドナーたちへの長年の聞き取りから見えてきたものは…。これからの医療を考えるうえで知っておきたい、二〇年以上にわたる稀有な経験と研究の集大成。
目次
第1章 生体肝移植のあらまし
第2章 医療の専門知と当事者の経験知―ナラティヴ・アプローチに依拠して
第3章 対象ドナーの特徴と紹介
第4章 なぜドナーになったのか?
第5章 ドナーのインフォームド・コンセントの受けとめ方
第6章 移植後の回復状態の意味づけ
第7章 ドナーはどのような支援を必要としているのか?
第8章 医療的支援によるフォロー体制の実態と重要性
第9章 ドナーと関与者の関係性は、どのように変容したのか?
第10章 仮説の検証―ドナーの意味づけをわかつ四つのパターン
著者等紹介
一宮茂子[イチノミヤシゲコ]
看護学校を卒業後、国立大学医学部附属病院で看護師として勤務。その後、別の病院に勤務。看護師長などを務めた。その間、2004年4月立命館大学大学院応用人間科学研究科対人援助学専攻修士課程に入り、2006年3月に修了し修士(人間科学)。2007年4月に立命館大学大学院先端総合学術研究科先端総合学術専攻博士課程(一貫制)3年次転入学。定年退職後の2014年3月に修了・博士(学術)。2014年5月から立命館大学生存学研究センター客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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