出版社内容情報
尖閣諸島の領有権を主張する台湾の「保釣」運動。関係者へのインタビューからその実像に迫る、渾身のルポ。
内容説明
尖閣諸島(釣魚台)の領有権を主張する台湾の「保釣」運動。その源流は、一九七〇年代のアメリカでベトナム反戦運動の影響を受けた、台湾人留学生らの学生運動にあった。単なる「抗日」や「愛国」とも言い切れぬ、運動の担い手たちの真意と、時代や国境を越えて通底する思潮とは何か。保釣運動の発生から一九九〇年代の再燃を経て今に至る経緯をたどり、関係者への丹念なインタビューをもとに、香港や中国本土とも絡み合う運動の実像を活写する、渾身のルポ。『世界』連載の単行本化。
目次
第1部 一九七〇‐八〇年代 北米(静かなる台湾の「保釣」;ベトナム反戦運動の風に吹かれて;ピークと分水嶺;北京で周恩来が待っていた;それぞれの「祖国」への道;「黒名単」が生んだ民主化の伴走者)
第2部 一九七〇‐九〇年代 台湾(「保釣」運動に火を点けた者;戒厳令下の蠢動;突破;台大保釣会の興亡;「郷土」から「本土」へ;「愛国者」は島をめざす)
第3部 一九七〇‐二〇一〇年代 香港 中国大陸 華人世界(植民地と特区の間で;民主化支持から「保釣」へ;動き始めた中国大陸の「保釣」;中華民族主義の最深層)
著者等紹介
本田善彦[ホンダヨシヒコ]
1966年神戸市生まれ。ジャーナリスト。91年より台北市在住。中国広播公司(BCC中国ラジオ放送社)の国際放送「自由中国之声」記者兼アナウンサーなどを経てフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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