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岩波科学ライブラリー
バナッハ‐タルスキーのパラドックス (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 113p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000295659
  • NDC分類 410.9
  • Cコード C0341

出版社内容情報

ゲーデルの「不完全性定理」と並ぶ20世紀の摩訶不思議な数学の定理。奇妙さゆえにパラドックス呼ばわりされる。「無限」概念と格闘しつづけた現代数学の中心に位置するこの定理をわかりやすく紹介した唯一の本。そもそも「数えるとは何か」を問う。

内容説明

ゲーデルの「不完全性定理」と並ぶ20世紀の摩訶不思議な定理。それがバナッハ‐タルスキーの定理である。あまりに奇妙なために、パラドックス呼ばわりされているが、数学のれっきとした定理である。面積とは、体積とは何か、あるいは「数えられる」とはいったい何を意味するのかを根本から問う。「無限」概念と格闘しつづけた現代数学。その中心に位置する話題をわかりやすく紹介する。

目次

第1章 バナッハ‐タルスキーのパラドックスとは何か
第2章 数学的矛盾―数理論理学入門
第3章 バナッハ‐タルスキーの定理が意味するもの
第4章 無限の彼方に向かって
第5章 バナッハ‐タルスキーの定理の背景にあるもの
付録1 バナッハ‐タルスキーの定理の証明
付録2 人間業と御神託

著者等紹介

砂田利一[スナダトシカズ]
1948年生まれ。1972年東京工業大学理学部卒業、名古屋大学理学部助教授、東京大学理学部教授、東北大学理学部教授などを経て、明治大学理工学部教授、東北大学名誉教授。専門は大域解析学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

calaf

10
錬金術を肯定する定理、しかしそれは人間業では不可能で、神業が必要であるというのが、バナッハ-タルスキーの定理。これを解説した、数学と哲学との境界に位置するような話の本。でも、これが現代数学の基礎となっているのも確からしい。。。それにしても、付録1は(今の?)私には難しすぎだ...2012/03/22

void

5
【★★★☆☆】平面(2次元)の回転は順番を変えても結果は同じ(可換性)なのに対して、空間(3次元)の回転は順番を変えると結果が異なる(非可換性)。で、空間では更に「強い非可換性」なるものが群論で成立し、それがバナッハ・タルスキーのパラドックスにつながる。手段なんてわからんけど結論としては矛盾なく成り立つんだよってのがやはり別世界に感じる。 議論のレベルはしっかりと下げているが、例題の解答が簡素すぎるなど主線以外では不親切な記述もちらほら。2013/12/22

yuki

4
バナッハタルスキーの定理という不思議な定理がある(書名にはパラドックスとあるが、きちんと証明された定理である)。ある球を適当に分割して組みかえることにより、元の球と同じものを二つ作ることができる、というもの。短い本なので定理そのものの詳しい解説というより、どうしてそんなことが起こりうるのかという周辺事情の説明が大部分で、自分のような専門教育を受けたわけでもない、ちょっと数学興味ありというレベルにちょうど良かった。2015/01/16

やす

4
本文は分かりやすいのだけど、付録の証明の部分とのギャップがありすぎ。非常にコンパクトな本なのでしかたがないか。無味乾燥な論理を追うだけの教科書を10で割り、授業の合間のこぼれ話を等量加えた感じかな。2011/02/19

kinaba

4
簡潔によくまとまっていてわかりやすかった。良書。/ 個人的にはこれは、選択公理の不思議さというよりは、このような病的な例に測度を与えず矛盾を起こさない定義となっていたルべーグ測度の見事さを表す一例に思える2010/03/28

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