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岩波現代全書
地球科学の開拓者たち―幕末から東日本大震災まで

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  • サイズ B6判/ページ数 264,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000291538
  • NDC分類 450.21
  • Cコード C0344

出版社内容情報

幕末の榎本武揚は知られざる地質学勃興の祖であった。その後、濃尾大地震、関東大震災の惨禍を超えて興った地震学からプレートテクトニクス誕生を経て地球惑星科学に至る発展史を、東日本大震災後のいま、改めて振り返る。150年にわたる日本の地球科学発展に貢献した開拓者24名の苦闘の歴史と未来を描き出す。

内容説明

地球科学とは地球を対象とする学問分野の総称であり、地質学・地球物理学・地球化学の三本柱からなる。日本における地球科学の誕生は幕末まで遡る。榎本武揚は幕末に地質調査ができた稀有の人物であり、知られざる地質学勃興の祖であった。その後、明治・大正時代の濃尾大地震、関東大震災の惨禍を超えて地質学と地震学が興り、さらに地球の謎を深く究めた充実期、プレートテクトニクス誕生を経て地球惑星科学に発展する。幕末から現在までの一五〇年の発展史を、東日本大震災後のいま、改めて振り返る。

目次

第1部 大地震の惨禍を超えて―揺籃期(地球科学の産声―幕末・明治初頭;濃尾大地震と三人の地球科学者;震災予防調査会;関東大震災の衝撃)
第2部 地球の謎を深く究めて―充実期(深発地震の研究;古地磁気学の研究;物理化学的な岩石成因論の展開;地球化学の展開)
第3部 地球科学の巨きな流れを創って―発展期(島弧形成論の展開とマグマ学の創立;東日本大震災を超えて)

著者等紹介

諏訪兼位[スワカネノリ]
1928年鹿児島市生まれ。東京大学理学部地質学科卒業。名古屋大学理学部地球科学教室教授、名古屋大学理学部長、日本福祉大学学長を経て、名古屋大学・日本福祉大学名誉教授。日本アフリカ学会元会長。日本地質学会賞、渡邊萬次郎賞(日本岩石鉱物鉱床学会)、朝日歌壇賞(2回)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿童子

6
再読。内容が盛り沢山で人と理論を知るための好著。前回は大正関東大震災のあたりまで。熊本地震のこともあって今回の方が深く読めた。24人の科学者の生涯を叙述しながら、日本における地球科学の歴史を描く力作。地質学、古地磁気学、岩石成因論、地球化学から筆者が提唱した「地球惑星科学」まで熱く語られる。プレートテクトニクス受容以前の「地向斜」論とマグマ貫入説については記述が浅かった。日本海や沖縄トラフのような背弧海盆の形成についてはまだ決着がついていないようだ。プルームテクトニクスの丸山茂徳の著書も読んでみたい。2016/05/14

030314

1
岩石と地質、地震との関係が少しわかったような気がする。東日本大震災については、福島原発のS39年の調査で、すでに、「海面から25mの高さに海鵜が巣作りをしている、原発も25m以上に作るべき」という津波回避の意見を地質学者・関陽太郎がしていたという事、聞き入れなかった東電の責任は大きい。江戸時代から現在のプルーム・テクトニクスまで、分かりやすく地質学の解説と研究者について書かれてい、とてもおもしろかった。2015/07/19

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