出版社内容情報
1945年8月の敗戦によって出現し、1952年4月の講和条約発効まで継続した占領空間のなかで、人びとはどのような文学的営為を繰り広げていたのか。未曽有の経験の下に紡がれたさまざまなテクストを精緻にたどることから、自由と解放、GHQによる検閲、公職追放、再軍備など、同時代の状況をめぐる人びとの意識の諸相に迫る。
内容説明
一九四五年八月の敗戦によって出現し、五二年四月の講和条約発効の時まで継続した占領空間のなかで、人びとはどのような文学的営為を繰り広げていたのか。未曽有の経験の下に紡がれたさまざまなテクストを精緻にたどることから、自由と解放、GHQによる検閲、公職追放、再軍備など、同時代の状況をめぐる人びとの意識の諸相に迫る。占領期文学を知るための画期的な入門書。
目次
1 「占領空間」の文学(痕跡・寓意・差異―占領期小説 一九四五‐一九五二;「占領」のアイロニー―「第三の新人」とファンタジー;さまざまな「占領」物語)
2 「帝国」への視野(記憶の「帝国」―井伏鱒二・戦争・徴用;空白の「帝国」―石川淳・文字・占い)
3 「占領」への通路(「座談会」の季節 一九四五‐一九五二;連続する事件/反復する物語―「松川事件」から「風流夢譚」事件まで)
著者等紹介
日高昭二[ヒダカショウジ]
1945年茨城県大洗町生まれ。1973年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。麻布学園教諭、藤女子短期大学専任講師・助教授を経て、神奈川大学外国語学部国際文化交流学科教授。日本近現代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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