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岩波現代全書
大平正芳 - 理念と外交

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000291293
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0331

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

29
「楕円の哲学」と「永遠の今」、このふたつの思想が大平正芳を形成していた。貧しい少年時代、敬虔なクリスチャンといった経歴が大平を、日本には稀有な、哲学を持った政治家へと育てていくことになる。本書は、大平の外交における功績に重点を当てているので、大平の人柄は見えにくい(それでも、ベーチェット病により26歳で亡くなった長男・正樹とのエピソードには、人間としての大平の温かみを充分に感じさせる)ものの、例えば、池田内閣での最初の外相時、大平は初めてアメリカとの核密約について知るのだが、(つづく)2018/06/04

templecity

6
1935年に大蔵官僚として役人になったのだが10人中一人だけ一橋出身であとは東大卒。でも東大卒もそれにこだわっているわけではないという。日本を良くしたいという思い同期とも良く議論をして勉強をした。昔の官僚は志があった。中国国交回復に大きな貢献をした。韓国との基本条約を締結した際の日本側交渉代表であったことは池上彰の番組でも取り上げた通り。米国との関係を重視し、アラブよりの外務次官を更迭した。26歳の息子を病気で亡くしたとは悲しいこと。(続きあり)2019/04/08

koji

4
哲人政治家大平正芳が脚光を浴びているのは嬉しい限りです。6年前に福川先生のセミナーに1年近く参加していましたが、福川先生が秘書官として仕えていたのが大平首相でした。それゆえ親近感を覚えています。さて本書では、所謂「あ~う~」を除いた文章になっていますが、とても明晰な論理です。また温厚な顔つきとは裏腹に、とても短期で怒りっぽいという180度違うイメージが描かれています。さらに、国民との距離の遠さが課題であったと書かれています。私はイメージの違いより、数多の苦難を逃げずに立ち向かっていった姿に惚れました。尊敬2014/07/20

本命@ふまにたす

2
戦後日本の政治家、大平正芳の軌跡をたどる。外交を軸に書かれているが、全体的に特定の問題だけにとどまらずバランスよく書かれている印象。2022/10/28

わび

2
外政家としての歩みを中心に大平正芳を取り上げた評伝。福永『大平正芳』と比べると核持込問題への苦悩が重要なテーマとして取り上げられている点、これまで注目されてこなかった通産相、蔵相時代の外遊にも注目している点が特長か。ただし、描かれる像は流行りの「保守本流」の偶像としての大平を覆すものではなく、包括性はそれほど高くないこともあって「良いとこ取り」の印象も受ける。個人的には大平の漸進主義的な思想や安易に迎合に走らない姿勢には共感を覚えるが、そうした理念と実際の政策の間の関係が見えてこないのもやや不満が残る。2019/05/23

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