内容説明
「統合」か「断片」か。大戦前後の芸術・文学・学知に刻まれた予感と激震の跡から、人々の感性、語り、思考の変容を考察する。
目次
1 総説(「芸術」の崩壊と大衆文化)
2 参加の芸術/芸術の自律(第一次世界大戦と演奏会文化の変質―音楽国有化の思想ならびに慈善コンサートを中心に;モダン・アートの“参戦”と“擬装”―美術/軍事/イデオロギー;自律芸術の終焉?―第一次世界大戦とフランスのアヴァンギャルド)
3 物語りの断片化と再統合(集団性の脈動、トラウマの衝迫;―精神分析からみた第一次世界大戦と心的生の変容;戦争を書く―『見出された時』と第一次世界大戦;マルク・ブロックの戦場―戦争経験と歴史的学知の変容)
4 西欧の没落(音楽におけるナショナリズム―ラプソディの歴史と第一次世界大戦;“精神の危機”の時代―問いとしてのヨーロッパ;第一次世界大戦前後の日本の文化財保護と伝統文化)
著者等紹介
山室信一[ヤマムロシンイチ]
1951年生。京都大学人文科学研究所教授。法政思想連鎖史
岡田暁生[オカダアケオ]
1960年生。京都大学人文科学研究所教授。西洋音楽史
小関隆[コセキタカシ]
1960年生。京都大学人文科学研究所准教授。イギリス・アイルランド史
藤原辰史[フジハラタツシ]
1976年生。京都大学人文科学研究所准教授。農業史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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