戦争の経験を問う
兵士たちの戦場 - 体験と記憶の歴史化

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  • サイズ B6判/ページ数 237,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000283717
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0321

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

17
多種多様な部隊および戦線へ行った将兵の戦記をかいつまんで紹介されている。衛生・補給や、軍紀に戦闘の現実がよくわかる。一兵卒から、「マッカーサー参謀」の異名を持つ堀栄三少佐も登場する。気になった戦記から読み始めるのも良い。『ガダルカナル兵隊戦記』もおすすめ。2020/10/30

kadoyan

7
著書が、体験者の証言などをもとに、日本兵が関わった戦場の実態をあきらかにした貴重な一冊。多くの兵士が、戦場で命を落とす中、生き残った方の記憶をもとにしたもの。限られた証言だと思うが、戦場での悲惨な実態と雰囲気をリアルに再現していると思った。戦後70年に学ぶべき、貴重な資料だと思う。2015/12/30

Toska

5
体験者が記した戦記を手がかりに戦争の「点描的歴史叙述」を行うという試み。このため851もの戦記(単行本のみ)に当たったというのが凄い。紹介されているのはうち100人程度だが、引用エピソードの選定が巧みで、証言だけをたどって戦争を追体験できる。もっとも、著者が述べている戦争の記憶の再構成と記憶化にまで踏み込めたかは疑問で(そのためには後書きに当たる部分をもっと強化してほしかったところ)、良質な戦記ガイドとして読む方がいいように思う。それだけでも充分価値あり。2022/06/01

みさと

5
父が語らぬままに亡くなった戦場とはどのようなものであったか。どのような状況に置かれていたのか。聞く機会を持てなかった息子は元兵士たちの書いた手記を執念のように読み漁る。その数なんと851点。この本は戦場に投げ込まれた者の残したバラバラな記憶を、日中戦争の初期から太平洋戦争の敗戦まで時期と地域の同一平面上に配置して再構成した読み物となっている。そこに現れているのは、場当たり的な作戦のもと分断され、状況もつかめず次々と敵に叩き潰される様と、補給もなく栄養失調と飢餓、伝染病に倒れていく日本軍兵士の現実だった。 2019/05/14

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