加藤周一自選集〈8〉1987‐1993

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  • サイズ B6判/ページ数 454p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000283489
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0395

出版社内容情報

今日まで存続する明治初期に成立した文体の諸条件を論じた「明治初期の文体」、明治政府による西洋文献の翻訳事業が広範・正確・短期間で成し遂げられた条件を考察する「明治初期の翻訳」ほか、夕陽妄語を主とした52本。

内容
歌舞伎雑談 / 中村真一郎と蝶々の話 / 西洋文学とは何か / 内田義彦とはどういう人か / 明治初期の文体 / 矢内原伊作の三つの顔 / 丸山真男「近代日本のイデオロギー 膨張主義の起源」序文(イタリア語版の訳) / 翻訳古典文学始末 / 明治初期の翻訳 / 中原中也の日本語 / 斎藤茂吉の世界 ほか

内容説明

短い文章に際立つ豊かな精神と確乎たる思想。「いかに書くか」、言葉と文体を重んじ、正確に、明瞭に、簡潔に書くことにこだわった、その鋭い理論と実践をここに見る。

目次

『中村稔詩集』の余白に
歌舞伎雑談
野上弥生子日記私註
もう一人のマティス
『木下順二集』に寄す
西洋文学とは何か
ある自由人の死
宣長・ハイデッガー・ヴァルトハイム
弔辞(石川淳氏へ)
「南京」遡って「旅順」〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あきあかね

26
 加藤周一の文章は論旨が明確で、読むと頭がすっきりとしてくる。「非専門化の専門家」を自認するように、本書でも、文学、芸術、社会、政治、国際関係など話題は多岐に及んでいるが、そこには一本の筋が通っているような気がする。医学博士でもある加藤の文章には、他人の意見を事実と突き合わせて検討した上で容認する、事実を尊重し必要ならば自説も再検討する、という科学者の姿勢が通底している。 また、日本人、日本社会についての文章では、自律的な個人ではなく、権威に対する弱さや、内に対する大勢順応主義を強いる集団主義などを⇒2020/06/29

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