内容説明
「非専門化の専門化になろうと志していた」著者がわれわれに遺した偉大なる恵み、その活動の出発点。
目次
映画評『新しき土』
正月
編輯後記(第一高等学校校友会『校友会雑誌』第三六三号)
戦争と文学とに関する断想
妹に
トリスタンとイズーとマルク王の一幕
天皇制を論ず
天皇制について
新しき星菫派に就いて
ポール・ヴァレリー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
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’46『天皇制について』ほど面白い文章は少ない、けど別名(つきあっていた農民の名)で発表されたのは卑怯ではないか。自伝『羊の歌』はベストセラーとなり俺も昔読んだけれども戦争・軍国主義への嫌悪以外ほとんど覚えていない。日本文化に造詣の深い人が天皇制を否定するのはヨーロッパの貴族文化を体験したことが反映しているのだろうか。以前は大学入試によく出たものだ。著者は晩年「9条の会」を主宰する。つまり「平和、話し合いと言っていれば平和になる」という信条の平和教徒。憲法改正は必然の現代だが公的発言は実名でしたいものだ。2012/01/15