内容説明
若い女、中年の女、母親、主婦…孤立させられた女たちが声をあげたリブ。制度や意識の変化を経ても、性愛から老いまで、いまだ「名前のない問題」と向き合い生き抜く思想は終わらない。「女であること」と格闘し掴み取られて来たひとつひとつの価値を、手渡す/受け取るというセカンドステージへ。
目次
日本のリブ―その思想と背景
1 リブの声
2 主婦リブ
3 リブの思想的鉱脈
4 さまざまなフェミニズム
増補編1 リブ・フェミニズムを記録/記憶する
増補編2 「男女共同参画」とバックラッシュ
増補編3 リブが語る老い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
元気伊勢子
6
読んでみて、脳天を鈍器で殴られたよう感じで、衝撃を受けた。女性が生きることって並大抵ではないのだと改めて実感。理屈っぽさを感じる文章もないではないが、戦ってきた人達の生の言葉がとても良かった。2021/04/08
memini
0
70年代の、生きた言葉と切実さ。2013/12/27
最大255文字
0
序論内でアンソロジーと銘打たれていることもあって一次資料の集成といった感があり、同時代的雰囲気を感じるにはよい。北原みのり氏は「フェミの嫌われ方」内で、悪し様に言えば「頭の悪そうな」文体でものを書いており、内容には大いに賛同できる一方でその表象にはやや苦言を呈したくもなる。 別の原稿で、おそらくdeconstructionの意味で「脱構築」という言葉を使っている節があったのだが、そこではどちらかといえば単純に「破壊」と書いた方が良いだろうと思えた。2018/01/31