ケアされること

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  • サイズ A5判/ページ数 253,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000281232
  • NDC分類 369
  • Cコード C0336

内容説明

いまケアされる側の思想の確立と、「当事者」としての技法の開発、作法の習得が求められている。高齢者もまた「みずからのニーズを認識し、表現し、介護者に伝える権利と義務」を持つときに、ニーズの「当事者」となる。ケアされる経験の先達であり、エキスパートである障害者の命がけの試行錯誤から、高齢者が学ぶことは少なくない。

目次

ケアされるということ―思想・技法・作法
障害当事者の主体性と非力
“ケアされるプロ”として半世紀―日本のケアは変わったか
ケアされる身体
女がケアされること
知的障害者の自立
ピア・カウンセリングの思想―当事者による当事者介護
専門家は当事者から何を学ぶか
夫の母を介護した15年の経験から―「向老学会」の設立へ
認知症と共に生きる人たちはどんなケアを求めているのか
成年後見制度―誰が介護者の代弁をするのか
誰が「払い/律する」のか―ダイレクトペイメント論
ユーザーユニオンの結成に向けて

著者等紹介

上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は社会学(ジェンダー研究)。女性学のパイオニア、フェミニズムの旗手として知られる。女性の抱える問題から、近年は家族、ケア、老い、福祉へと研究を拡げ、現代社会の問題を幅広く問い続けてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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amanon

3
日頃ケアする側に立つ者として、なかなか考えが及ばない「ケアされること」。本書に収められた論考で実際にケアされる側からの声を収めたものはあまり多くはないが、それだけに一層の説得力を持つように思う。例えば、全身障害者のKさんのインタビューから浮き彫りにされる、常に恐怖や不安との隣り合わせという想像を絶する体験には言葉を失うほど。また、かつての知的障害者の施設では人権蹂躙としか言いようのない行為が堂々とまかり通っていたという事実には、日本における人権思想が実は表面的なものでしかなかったのでは?と思わせる。2016/06/20

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