内容説明
明治の早世の女流歌人山川登美子、夫と芸術を高めあった画家高村智恵子。芸術と愛に生きた女性の一生を辿る評伝小説二編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ryohjin
16
選集本で、長編2作品、読み応えのある読書となりました。『白百合の崖』は山川登美子と与謝野鉄幹、晶子を『智恵子飛ぶ』は高村智恵子と光太郎を描いていますが、この時代の人物の名前がたくさん(北原白秋、平塚市らいてう等々)登場し、両物語の背後では、明治後半から大正、昭和へ向かう時代の芸術や社会活動を行った人たちの群像劇が演じられているように感じました。新しい時代を切り開く大きな力のなかで翻弄されながらも前へ進もうとした登美子も智恵子も病により非業の最期を迎えますが、その存在感は、重みをもって伝わってきました。2023/05/14
栞
1
図書館取り寄せ本。2005発行紺色カバーのもの。『白百合の崖ー山川登美子・歌と恋/千恵子飛ぶ』二人の女性の半生。どちらも読み応えがあった。が、死への過程はどちらも夢でうなされそうなくらい怖かった。2023/02/16