思考のフロンティア<br> 環境

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思考のフロンティア
環境

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  • サイズ B6判/ページ数 130p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000270038
  • NDC分類 519
  • Cコード C0310

出版社内容情報

進行する環境破壊と持続可能な経済的発展―このジレンマを抱えた問題を,「社会関係資本」という新しい視座を大胆に導入し,経済や社会との関係の中で位置づけ直す.「環境と発展」の概念の更新をめざす画期的な試み.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nさん

1
2003年刊行。経済学の観点から「環境」を捉えたと著者は述べるが、既存の経済学(市場)の枠だけでは環境を捉えきれないことが本書を読めば分かる。著者は環境をあらゆる人間活動を足らしめる基盤と考える。有形な環境だけに留まらず、無形だが確かに存在する「社会関係資本」に議論の射程は広がる。社会関係資本とは何か?簡単に言えば、コミュニティでありネットワークでもある。互恵性・信頼で結ばれた社会とそうでない社会では暮らしやすさは随分と変わってくるだろう。そして現代に至っては社会関係資本の消失が懸念されている。(→続く)2021/06/28

ああああ

1
持続可能な発展とは、「自然資本の賦存量が、最小安全基準に基づく決定的な水準の自然資本量を下回ってはならないという制約条件の下に、世代内公平性に配慮しながら、福祉水準(well-being)を世代間で少なくとも一定に保つこと。」 センは、「財・所得に対する支配権で福祉を評価しようとする客観評価アプローチと、効用で福祉を評価しようとする主観評価アプローチの両者の問題点を鋭く批判しながら、その両者の媒介項としての「機能」や「潜在能力」が福祉水準に寄与する役割を評価する理論枠組みを構築した。」(p.37-38)2020/03/28

まあい

1
「持続可能な社会」のために、自然環境だけでなく社会的な制度まで含めた環境を、いかに健全に保つか。社会的共通資本や社会関係資本についての入門書として最適な一冊。2017/05/18

令和の殉教者

0
著者は現代社会の課題について割とメディアや著書で問題点や解決策を提言している経済学者。本書は環境を経済学的な観点から捉え、政策提言を行う。なお、環境は自然環境だけでなく、広く社会的な環境も含む。市場をうまく機能させるには、外部の資本(=環境)から有用なものを引き出す必要がある。しかしやりすぎると環境が害され、市場にも悪影響がおよびうる。特に現代では、インフラ構築から自然環境や社会関係資本のストック水準維持へと重心を移すことで持続可能な発展が期待できる。行政はこのことを見据えて、環境に投資すべきだ。2018/12/29

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