男女という制度

男女という制度

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000267076
  • NDC分類 908
  • Cコード C0395

出版社内容情報

フェミニズムによって性とジェンダーをめぐる表現はどう変化したか? 恋愛小説,エンターテインメント,少年少女文学における「らしさ」やストーリー展開の分析,マンガやネット上で消費される男女イメージまで.

目次

「あたし」という恋愛的体質論(川上弘美)
文学は美醜をどう描いてきたか(大塚ひかり)
「ネカマ」のすすめ―わたしがだました男たち(佐々木由香)
日本語とセクシュアリティ(藤野千夜)
戦後日本と「赤毛のアン」(小倉千加子)
ジャンル小説の文法―ハードボイルドをめぐって(小野俊太郎)
ポスト「少女小説」の現在―女の子は男の子に何を求めているか(横川寿美子)
冒険物語の中の男の子たち(ひこ・田中)
ジェンダー・フリー教材を探しに(金井景子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

20
いろいろな視点からジェンダーに触れています。「文学は美醜をどう描いてきたか」はかなり受けました。「戦後日本と赤毛のアン」「あたしという恋愛的体質論」も良かったです。2021/12/02

阿部義彦

13
岩波書店『21世紀 文学の創造』選書。2001年刊。斎藤美奈子さんが案内役となり、文学におけるジェンダーの問題を小説家、評論家、児童文学、少女小説、ラノベ、ゲーム等の専門家に評して貰ってます。特に小野俊太郎さんの『ジャンル小説の文法』が面白く、作者のジェンダーと小説ジャンルが変質し、若い世代に好まれるジャンルが、SFからファンタジーへ、ミステリーからホラーへと、人物像や人物関係が視覚的に把握できる方へ向かっている。同じ事を物語の伏線を理解出来ない読者が好んで読んでるとの指摘も有り。藤野千夜、大塚ひかり等。2023/06/04

よっし~

7
『日本文学全集』で今をときめく池澤夏樹を筆頭に、今福龍太、斎藤美奈子、高橋康也、筒井康隆の編集による現代文学批評の決定版(←あくまで個人的の意見です)。本号は「ジャンル文学」をメインに、齋藤美奈子の編集によるジェンダー批評がメインコンテンツである。主な執筆者は川上弘美、藤野千夜、ひこ・田中など。「創作合評会」(Smalltalk番外編)の準備書籍として再読。2020/01/18

まなまな

3
複数の著者がジェンダーの視点から文学作品、ゲーム、インターネットにおける活動を掘り下げた評論・エッセイを集めた本。古本市でたまたま手に入れたんだけど思ってた以上に勉強になった。 小説等もまたジェンダーの再生産の一端を担ってきた事実やそこに蔓延る異性愛主義の影響の大きさに気づくことができた。 脚注で参考図書がちょこちょこ紹介されていたので、ぜひ読みたいところ。 学問的な視座で興味を持ったのはジェンダーフリー教育だが、個人的なところでいくとネカマのセクションが印象に残っている。2023/01/25

CBF

3
(★★★☆☆) 古典から漫画まで、様々な分野の専門家が、文学作品をジェンダー批評の観点から論じたエッセイ集ー。 「ネカマ」(ネット上で女性になりすます男性)として活動する佐々木氏の論考で、若い女性が自分の理想と異なる振舞いをすると急に説教口調になる男性が多い、というエピソードが面白かった。 『あたしは恋をすることが大事なんだといつの間にか刷りこまれていたような気がする...社会的刷りこみだろうか。学校とか会社とか親とか友だちとか本とか新聞とかテレビとかによる。』(「あたし」という恋愛的体質論/川上弘美)2021/02/12

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