出版社内容情報
9.11の事件は「文明の衝突」の帰結なのか.世界は「文明」と「野蛮」に分割され,無制限なグローバル化は我々の社会をも分断しようとしている.その暴力に対抗し,境界線を超えてゆく新たな構想力の可能性はどこにあるのか.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
colocolokenta
15
識者による現代世界に関するパネルディスカッションという感じ。9.11をめぐって、世界を解釈している。この本の出された10年前にはすでにこのような捉え方をしていたのかと思うと、考えることのプロというのはすごいものだと思った。だが、あとがきにもあったが、世界はめまぐるしく変化している。この当時、中国の脅威については一切触れられていない。わずかの間にアメリカ一極支配は失われつつあり、中国、ロシアの台頭と日本の立ち位置、そういったことについて考えていかなくてはならなくなっている。2014/03/27