出版社内容情報
日本政府による尖閣「国有化」以来、緊迫する日中関係。なぜ対立が深まってしまったのか。地域の平和と安定のために何が必要か。最新の情勢分析を踏まえて評論。論客たちとの座談会や歴史資料も収録し、多角的に検討する。
編集者からのメッセージ
日本政府が尖閣諸島の「国有化」を決定して以降,激しい反日デモや中国監視船の侵入など,日中関係の緊張感が高まっています.この問題をどう見たらよいのか.解決の糸口はあるのか.『戦後史の正体』(創元社),『日本の国境問題』(ちくま新書)などで話題の著者が,最新情勢を踏まえて徹底解説.尖閣問題に対処するための視点を提示します.さらに,国際法,中国政治,国境学などさまざまな立場の専門家・論客と討議し,多角的に検討します.テレビや新聞報道ではわからない深い情報が満載です.
■ 編者紹介
孫崎 享(まごさき うける)
1943年生まれ.1966年外務省入省.駐ウズベキスタン大使,国際情報局長,駐イラン大使をへて,2009年まで防衛大学校教授.著書に『戦後史の正体』(創元社),『転ばぬ先のツイ』(メディア・パル),『不愉快な現実』(講談社現代新書)など.
■ 座談会出席者紹介
天児 慧(あまこ さとし)
1947年生まれ.早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授.『中華人民共和国史』(岩波新書),『中国とどう付き合うか』(NHKブックス),『巨龍の胎動』(講談社)など.
小寺 彰(こてら あきら)
1952年生まれ.東京大学大学院総合文化研究科教授.国際法.『WTO体制の法構造』(東京大学出版会),『パラダイム国際法』(有斐閣),『講義 国際法 第2版』(共編,有斐閣)など.
石川 好(いしかわ よしみ)
1947年生まれ.作家・評論家.『ストロベリー・ロード』(大宅壮一ノンフィクション賞,七つ森書館),『60年代って何?』(岩波書店),『中国という難問』(NHK生活人新書)など.2003年から2008年まで「新日中友好21世紀委員会」日本側委員.
宋文洲(そう ぶんしゅう)
1963年生まれ.経済評論家.ソフトブレーン株式会社創業者,現在マネージメント・アドバイザー.『やっぱり変だよ日本の営業』(日経BP企画),『華僑流おカネと人生の管理術』(朝日新聞出版),『宋文洲猛語録』(ダイヤモンド社)など.
岩下明裕(いわした あきひろ)
1962年生まれ.北海道大学スラブ研究センター教授.国境学.『北方領土問題』(大佛次郎論壇賞,中公新書),『国境・誰がこの線を引いたのか』(編著,北海道大学出版会),『日本の「国境問題」』(編著,藤原書店)など.
羽場久美子(はば くみこ)
青山学院大学大学院国際政治学専攻教授.東アジア共同体評議会副議長,学術会議会員.専門は拡大EU・NATO,冷戦史,ナショナリズム,アジア地域統合とアメリカ.『グローバル時代のアジア地域統合』(岩波ブックレット),『国際政治から考える東アジア共同体』(編著,ミネルヴァ書房),『ヨーロッパの東方拡大』(共編,岩波書店)など多数.
■ 目次
まえがき
I 尖閣問題にどう対処すべきか 孫崎 享
一 「尖閣諸島は日本固有の領土で何ら問題ない」という
日本側の考え方は国際的に通用するだろうか
二 尖閣問題は軍事的に解決が可能か
三 尖閣問題で如何に平和的な解決を目指すか
II 日中両国の主張を検討する
一 領土紛争とは? 国際司法裁判所の役割とは? 小寺 彰
二 キーワードは「現状維持」 天児慧
三 座談会 ◆ 棚上げによる解決は可能か
小寺彰 ・天児 慧・孫崎 享
III 座談会 ◆ 外交力が試されている 石川 好・宋文洲・孫崎 享
IV 座談会 ◆ 国境問題を解決する道はどこにあるか
岩下明裕・羽場久美子・孫崎 享
資料
あとがき
岩波書店ホームページより
内容説明
日本政府による尖閣諸島「国有化」決定以来、中国監視船の侵入や激しい反日デモが起こるなど、日中関係が緊迫している。ここまで対立が深まってしまったのはなぜなのか。地域の平和と安定のために何が必要か。最新の情勢、論点を踏まえて詳論、さまざまな分野の論客たちと座談会を行い、多角的に検討する。
目次
1 尖閣諸島にどう対処すべきか(「尖閣諸島は日本固有の領土で何ら問題ない」という日本側の考え方は国際的に通用するだろうか;尖閣問題は軍事的に解決が可能か;尖閣問題で如何に平和的な解決を目指すか)
2 日中両国の主張を検討する(領土紛争とは?国際司法裁判所の役割とは?;キーワードは「現状維持」;座談会 棚上げによる解決は可能か)
3 座談会 外交力が試されている
4 座談会 国境問題を解決する道はどこにあるか
著者等紹介
孫崎享[マゴサキウケル]
1943年生まれ。1966年外務省入省。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使をへて、2009年まで防衛大学校教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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